ブックマーク / lfk.hatenablog.com (10)

  • 「わたしを離さないで」感想・書評 - Letter from Kyoto

    もしかしたら、そうかも。そうか、心のどこかで、俺はもう知ってたんだ。君らの誰も知らなかったことをな p421 率直に言って、なんじゃこりゃーという小説だった。この前に「日の名残り」を読んでいたから、一人称の独白で過去を回想しながら現在にたどり着くという全体としての大まかなスタイルは同じだなあと思った。著者が育ったイギリスを舞台にしているところとか、時代設定は「日の名残り」と少しずれているけれど、雰囲気はどことなく共通するものがあった。でもそれ以外は同じ作者が書いたと思えない。幅が広いと言うか、人物の描写があまりにも違いすぎて、なんじゃこりゃー。というのはこれを書いたのがおっさんだとはとても思えなくて。 カナダでカズオ・イシグロの講演会があり、僕はその当時まだ名前を知っている程度で作品を読んだことはなく、偶然その場に居合わせただけだった。講演会の入り口に列を作るファンたちは、カナダ人女性ばか

    「わたしを離さないで」感想・書評 - Letter from Kyoto
  • 「京都ぎらい」という本があるらしい - Letter from Kyoto

    今年の2月頃、東京へ行ったときに同じテーブルになった人と話していたら、僕が訛っているため「どこから来たの?」と聞かれた。僕が「京都」と答えると 「京都って何がいいの?」 という質問をされた。 僕は「何もよくないよ」と答えた。しかし相手はまた 「京都の良さがわからないんだけど、京都のいいところって何?」 と聞いてきた。だからまた「何もないよ」と答えたら、向こうは黙ってしまった。僕は??という感じだった。そこで同じテーブルにいた別の女の子が 「去年東京で『京都ぎらい』っていうが流行ったんですよ」 と言っていた。「京都って何がいいの?」と聞いてきた子は、僕が京都の良さを挙げていくと思ったのだろう。でも僕は京都の良さなんてよくわからないから何も答えられなかった。その後も何か話していたが、内容はあまり覚えていない。 今日ふと、そんな話をしていたことを思い出した。『京都ぎらい』なんていうがあるらし

    「京都ぎらい」という本があるらしい - Letter from Kyoto
  • 「日本人の英語」は難しすぎる - Letter from Kyoto

    「日人の英語」を読んだ。難しい。何が難しいかって、日人が英語を習得することが難しい。著者のマーク・ピーターセンはアメリカで英米文学、日文学を専攻し、現在は明治大学で教授をしている。バリバリ日語を話し、この著書も自ら日語で書いたものだ。そんな日語が堪能なアメリカ人から見た、日人が間違えやすい英語、理解しにくい構造がまとめられている。まさに日人のための英語学習指南書。特に冒頭の章はインパクトが大きい。 Last night, I ate a chicken in the backyard. 昨夜、裏庭で鶏を一羽つかまえてそのままべてしまった。 これをみたときの気持ちは非常に複雑で, なかなか日語では説明できないが, (中略)夜がふけて暗くなってきた裏庭で, 友だちが血と羽だらけの口元に微笑を浮かべながら, 膨らんだ腹を満足そうに撫でている――このように生き生きとした情景が浮

    「日本人の英語」は難しすぎる - Letter from Kyoto
    nenesan0102
    nenesan0102 2017/04/05
    以前あった、幼児が間違えやすい日本語、みたいなのと、発達障害児が間違えやすい、勘違いしやすい日本語みたいなのを思い出した。言葉のあれこれと脳のつながりが面白い!
  • 恋愛映画?「この世界の片隅に」感想・評価 - Letter from Kyoto

    「君の名は。」がオカルトではなく恋愛映画だと言うなら「この世界の片隅に」こそ恋愛映画だと思った。もちろん中身は全然違う。「君の名は。」は恋愛が成就し、恋愛関係が始まるまでのオカルトであり「この世界の片隅に」は時代的に結婚から始まる恋愛だった。見知らぬ土地の家庭へ嫁入し、いざこざがありながらも旦那とその家庭との関係を築いていく。それが当時の結婚だろうし、現代で言うところの恋愛にあたる(現代にも結婚してから恋愛が続く夫婦だっているだろう)。 「この世界の片隅に」は人生 ただこの映画にはそのような恋愛要素が多分にあるものの、それしかない恋愛映画、とは言えない。時代は太平洋戦争に突入する。戦争が物語に大きく関わってくるけれど、戦争映画とも言えない。あの時代に生きた一人の人間の、人生を物語る作品と言ったほうがいい。そういう意味では非常に大きな作品であり、いろいろな要素の調和が取れた物語だった。 一人

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  • 子供を持たないということ - Letter from Kyoto

    「子供がほしいから結婚したい」という言葉を今まで何度も聞いた(男女問わず)。そういう考えは個人の自由だから口を挟むのは余計なことなんだけど、「子供がほしいから」と言われて結婚された相手は不憫だなと思う。だってそれは子供中心の考えであり、肝心の結婚相手はどうでもいいってことになる。そこで「どうでもよくない、結婚相手はもちろん大切な人を選ぶ」という二次的な意見が出てきたとしても、それは相手が良い子供の遺伝子を持つから、良い生育環境を持つための口実に過ぎず、子供中心であることには変わりない。やはり肝心の結婚相手はないがしろにされているのだ。仮に子供ができなかったとしたら、果たしてどうするのだろうか。離婚するのか。不妊治療を受けたり代理出産をすることもある。それでは、もし子供ができないことがあらかじめわかっていたとしたら?結婚する前にわかっていたら、それでも結婚するだろうか。付き合う前にわかってい

    子供を持たないということ - Letter from Kyoto
    nenesan0102
    nenesan0102 2016/08/19
    障害持ちで、子供に遺伝することがハッキリしているので子供は持たない予定なんだが、まわりの人もそれなりにわかるらしく言われた事がない。無邪気に子供が欲しいと思っていた時期が懐かしい
  • なぜ「BABYMETAL」は海外で成功して「Perfume」や「きゃりーぱみゅぱみゅ」は失敗したか - Letter from Kyoto

    BABYMETALの成し遂げた偉業 BABYMETALについて名前しか知らなかったが、最近ネットで話題になっていたからいろいろ見た。彼女らの偉業というのが2つ挙げられている。一つはイギリスのウェンブリーアリーナという場所で単独ライブをやったこと、もう一つは日人として53年ぶりにビルボードにランクインしたこと。この2つは一体何がどう偉業なのだろう。 ビルボードってのはアメリカで最も権威のある音楽ランキングで、簡単に言えばオリコン世界版みたいなもの。そう、アメリカだけでなく世界である。僕が日を出て知ったのは、日音楽シーンがいかに狭いかということだった。今まで出会ったどの国の人も、音楽についてはだいたいこのビルボードランキングをフォローしていた。ビルボードランキングが世界中の人にとっての音楽シーンの指標だった。ここに入ったってことはすなわちアメリカだけでなく世界中の人に届いている、そして

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  • 男娼について - Letter from Kyoto

    2016 - 01 - 24 男娼について 外 たまに聞く言葉で「女の人はお金に困っても、いざとなったら身体売れるからいいよね」っていうのがある。それを聞くとだいたい僕は「男でも売れるよ」と返す。時々そういう認識が無い人がいる。こんな話を厳密に言ってしまえば、女だとしても買い手が付くかどうかは人によりけりで、女だったら誰でも身体が売れるわけではない。具体的な個人の例を別にしても、男より女のほうが売春しやすいかっていうと、それも一概には言えない。もし当に身体を売りたければ男でも売れる。それは何も変態のババアやモテない女の人に売るという意味ではない(そういう例もあるが)。男を買うのもまた、男である。ゲイの男性や変態のジジイが男を買うのだ。それでもまだ「女の人はお金に困っても、いざとなったら身体売れるからいいよね」なんて言えるだろうか。僕は言えない。男も女も同じだと思う。 スポンサードリンク

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    nenesan0102
    nenesan0102 2016/01/25
    いつだったか忘れたが、フランス語には「男娼」の言い方がいくつか複数あるというのを知ってすごく感嘆したことがある。どこで読んだかなぁ。。。う〜〜ん。
  • 京都の現実を知った上で言ってるの? - Letter from Kyoto

    先日、こういうエントリーを見た。 東京はもう古い、これからは京都 - ゆううきブログ 他にも、夏頃に京都移住計画というサイトも見た。 京都移住計画 | 京都で暮らしたい人の想いをカタチにする、京都への移住応援サイト。 そうやって京都に住むことを推奨している人をたまに見かけるが、京都に生まれ20年以上住んでいた僕には、それが理解できない。果たして京都に住みたいという人たちは、京都の現実を知っているのだろうか?京都は旅行で来れば物珍しくて面白いかもしれないが、住むに適した土地とはとても思えない。 理由その①:夏は暑くて冬は寒い 理由その②:遊ぶところがない 理由その③:排他的 理由その④:仕事がない 京都に住むのに適した人 ①歴史ヲタ ②大学生 ③外国人 理由その①:夏は暑くて冬は寒い その一番の理由は気候だ。年較差が激しい。夏と冬の寒暖差が尋常じゃない。夏は、最近では毎年38℃とか行ってる。

    京都の現実を知った上で言ってるの? - Letter from Kyoto
    nenesan0102
    nenesan0102 2014/11/27
    ブコメに爆笑してる
  • カナダで冬を過ごすために日本で買い揃えた物達 - Letter from Kyoto

    トロントも寒くなってまいりました。最近はだいたい8℃とか9℃とかです。街中にはまだまだ半袖Tシャツの人やタンクトップの人もいますが、彼らは体のつくりが違います。 僕は既に裏起毛のパーカを日常的に着ているわけですが、あと1ヶ月もすれば冬です。トロントの冬です。トロントの冬は-20℃なんて日常的だという噂でした。僕がこっちに来たのは去年の年末なので、完全防寒仕様で来ました。日で全て揃え、それで乗り切ったのです。防寒具はこっちで買い足していません。ちなみに一番寒い日は-27℃でした。 帽子は大切 ジャケットはデザインよりも… 最強のインナー、ジオライン 手袋はなんでもいい ブーツは必須 イメージは雪山登山 使わなかったもの 帽子は大切 ニット帽は絶対いります。こっちの冬でニット帽はファッションではありません、や下着と同じで標準装備です。帽子を被らずに外に出るなんて、当に地獄なんです。僕は髪

    カナダで冬を過ごすために日本で買い揃えた物達 - Letter from Kyoto
  • 「上から目線」ってそんなに気になる? - Letter from Kyoto

    僕自身、昔から"偉そう"と言われる事が多かったので、他人が話すときの「上から目線」をあまり気にしたことがない。というよりは、いまだにその「上から目線」ってのが何なのかよくわかっていない(まあそのあたりが私の社会人として欠落していた部分なんだろうとも思う)。"偉そう"とはまた違うのか?なんでそんな言葉が生まれたんだろう。 上から目線の何が悪いの? なぜ人は上から目線を気にするのだろうか。ケースとしては、「上の人間でもない人があたかも上にいるかのような態度をとっている」というその内実と言動とのギャップに腹を立てているのか。よく知りもしないくせに人は知っていると思い込んでいるから、さも知っているかのような口調で教えてきたり諭してきたり否定してきたりとか。そういう勘違い発言に対して躍起になって反論したくなるのではないだろうか。「お前が言うな」とか「お前の言うことは見当外れだ」とか。 さらに当に

    「上から目線」ってそんなに気になる? - Letter from Kyoto
    nenesan0102
    nenesan0102 2014/04/29
    上から目線の人ってじょじょに人が離れて行ってしまうから、気づいたらひとりぼっちだったりするよ。自分の知人がまさにそうで、いつも孤立していたな。。
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