昨今メディアを賑わしているイスラム国(IS)。 拙宅にはテレビがない。 先日、床屋〓で順番待ちしている時、テレビ〓があり、たまたまISを特集した報道番組をやっていた。 これから斬首しようとする欧米人捕虜をひざまずかせ、カメラに向かって訴えかける黒い覆面姿の男の映像。 また、ISの自称「カリフ」バグダーディーが全世界へのムスリムに向け、アラビア語で自分がカリフであることの正当性と、自分への服従を訴える説教を行っているシーン。 日本のこのようにローカルな空間で、アラビア語で聖クルアーンや預言者ムハンマドの伝承が声高く唱えられるのを、このような形で聞くことは非常に新鮮な感覚だった。 新鮮とはいっても、いい意味の新鮮さではない。 一緒に空間を共有していた散髪中、あるいは順番待ちの人たちがこの映像を見て、特に意見を言ったり、交わしたりしたわけではない。彼らが自分のことを、ムスリムと知っていたわけでも