「工場見学の機会を与えてくれて感謝します。我々は見たことを話しているだけです」――。2月10日(米国時間)、ファクスで届いた日本の民主党からの回答文。そのそっけない内容に、質問状を出した米最大の食肉加工業者タイソン・フーズの民主党への不信感は一気に高まっている。 事の発端は2月2日、民主党のBSE(牛海綿状脳症)問題対策本部の米国調査団が開いた記者会見。「工場は髄液が飛び散っていた。BSEの原因物質が蓄積するとされる特定危険部位の除去が粗っぽい。高圧洗浄しているので大丈夫との説明だったが、完全には洗浄できていない印象を受けた」(山田正彦衆院議員)、「(特定危険部位である)脊髄の神経根の部位が残存しているのを確認した」(岡本充功衆院議員)。日本の米国産牛肉輸入条件である特定危険部位の除去が不十分との報告が相次いだ。 工場視察は30分 これに、視察を受け入れたタイソンが不満をあらわにする。調査