このシリーズでは極端なK字型経済へ移行している中国の姿を解説しています。 これまでに「救済されない不動産業」「一発逆転市場の拡大」「中間所得層の脱落」といった現象を「K字型経済」という糸で繋いできました。 今回は、これらに続く以下の根拠を提示します。 事例④:K字型経済はトリクルダウンが働かない トリクルダウン理論とは「富める者が富めば、貧しい者にも自然に富がこぼれ落ち、経済全体が良くなる」とする経済理論である トリクルダウン理論Wikipedia にあるように、そもそもトリクルダウンは実証研究では支持が弱い理論ですが、K字型経済ではさらに起きにくいと筆者は考えます。 今回、紹介するのは 1時間 6毛(0.6元、約15円)のネットカフェで暮らす人々の姿ですが、安田峰俊氏による 2017年の記事と比較すると、その違いが鮮明に伝わると思います。 当時の深圳は「三和ゴッド」と呼ばれる日雇い労働者

