石川県加賀市の柴山潟干拓地に飛来したコハクチョウの記事を六日付本紙かが白山版に掲載すると、同市片山津温泉の本紙読者の女性(67)からおしかりの電話を頂いた。「撮影マナーを守らない人を助長している」。掲載写真を市鴨池観察館の担当者に見せたら、「コハクチョウは初期の警戒状態」と駄目出しをされた。自戒の念を込め、適切な撮影方法を調べた。(長屋文太) 柴山潟のコハクチョウは毎年十月から翌年三月にかけ越冬のため北極圏から飛来する。イネの根などの餌を求め、加賀、小松両市に広がる干拓地に来るため地元では冬場でも田に水を張っている。 観察館によるとかつては夜になると、西に約九・五キロ離れたラムサール条約登録湿地の片野鴨池で羽を休めていたが、近年は九割が田んぼだけで過ごすようになってきた。移動に体力を使わなくても済むからだという。