宗教では必ずしも神の姿は人間に限定していない。神は木や岩、稲妻、果ては動物の姿を選ぶこともある。つまり、顕現(けんげん)は神が具体的にどのような姿形をとるかということにすぎない。 神や女神と結びつけられ、神聖視される動物がいる。信者によって崇められ、大切にされ、ときにはショキングな方法で生贄にされることもある。彼らの中に神が宿ると信じられている動物の例をあげてみよう。 10. ワニ(エジプト・ワニのペトスコス) この画像を大きなサイズで見る セベク神は古代エジプトの神で、ナイル川に生息していたワニと深い関わりがある。ワニの頭をもつ人間の男またはワニそのものの姿で彫刻や絵に描かれている。 ナイル川の氾濫はエジプト人の生活に致命的な影響を与えたため、特にセベク神をなだめることが 重要事項だった。セベク神の像を奉納したり、アリシノエ(クロコディポリスのギリシャ名)の崇拝者たちは、生きているワニの