同時多発テロを受け、米国を防御し、国民の自由を守るため国土安全保障省(Department of Homeland Security、以下DHS)が2003年に設立されています。日本ではテロ対策よりも地震災害を想定して、ITに依存するライフライン(重要インフラ)のセキュリティ対策への関心が高まってきています。本連載では、DHSのホームページ等から米国のホームランドセキュリティのIT関連動向の概要を報告します。 国土安全保障省(DHS)の活動は、1)テロ事件や自然災害など緊急事態への準備・対応、2)航空機、列車など交通機関などの保安、3)国境警備や移民管理、4)科学・テクノロジーの開発・研究、5)脅威についての情報分析や重要インフラ等の保護、の5つの分野に分けることができます。連載第5回はテロリストによる脅威にいかに備えているかを重点的にみていきます。 国土安全保障において、テロリストによ