2050年のカーボンニュートラル達成に向け、再生可能エネルギーの導入が世界中で加速している。しかし、太陽光や風力といった天候に左右されるエネルギー源を安定的に活用するためには、大規模かつ低コストなエネルギー貯蔵システムが不可欠だ。現在、蓄電池市場の覇権を握っているのはリチウムイオン電池(LIB)であるが、リチウムやコバルトなどの希少資源への依存、さらには可燃性電解液に起因する安全性の懸念が指摘され続けている。 こうした背景のもと、豊富に存在するナトリウムを利用した「ナトリウムイオン電池(SIB)」が次世代の有力候補として脚光を浴びている。しかし、ナトリウムイオン電池の実用化には、エネルギー密度の低さと充放電を繰り返すことによる激しい性能劣化という技術的な壁が立ち塞がっていた。 そのような中、イギリスのサリー大学(University of Surrey)の研究チームが、材料科学の常識を覆す

