政権奪取を果たした自民党の安倍晋三総裁は、さっそく国際的な金融論の大家、米エール大の浜田宏一教授(76)を内閣官房参与に迎え入れる方針を固めた。浜田教授が指南役となって「安倍内閣」の「脱デフレ・超円高是正」政策を支えるわけだが、情けないことに、安倍・浜田主導の日本再生策の妨げになりそうなのが、財務・日銀官僚に盲従するメディア主流派の「バカの壁」である。 筆者は全国紙ではただ1人、財務・日銀官僚の政策に反対してきたのだが、浜田教授は東日本大震災復興増税と消費増税への反対論や日銀の大胆な金融量的緩和への転換を唱えてきた筆者を「正論」だとして一貫して支持してくれていた。 ことし5月、筆者を含む民間有志の研究会が浜田教授と主要全国紙論説幹部、テレビ報道部門幹部の意見交換会を開いた。学習院大の岩田規久男教授、早稲田大の若田部昌澄教授も駆けつけた。浜田教授と同じ考え方を持つ、数少ない日本の経済知性