「現代アート」と聞いて、「興味はあるけど難しそう」「なぜ作品が評価されているのかわからない」という人も多いかもしれません。しかし、見る者の五感を揺さぶり、価値観をひっくり返す作品の数々には、私たちの想像力を豊かにする無限の可能性が広がっています。そんな現代アートの世界を、誰にでもわかるカラフルなイラスト付きで解説した入門書『めくるめく現代アート イラストで楽しむ世界の作家とキーワード』(フィルムアート社)。この本の文章とイラストを一人で手がけた筧菜奈子(かけい・ななこ)さんは、美術大学で彫刻を専攻していた10代の頃はむしろ現代アートの世界に抵抗があったそう。どのような過程を経て研究対象としてアートを見つめるようになり、このたび『めくるめく現代アート』を著すに至ったのか、その背景について伺いました。 10代の頃の自分が理解できる本を作りたかった ――『めくるめく現代アート イラストで楽しむ世