本田 美和子氏(国立病院機構東京医療センター 総合内科医長) イブ ジネスト氏(ジネスト・マレスコティ研究所所長) 久部 洋子氏(国立病院機構東京医療センター 副院長・看護部長) 盛 真知子氏(国立病院機構東京医療センター 看護部在宅医療支援室・退院調整看護師) 金沢 小百合氏(国立国際医療研究センター 病院看護部副看護師長) 高齢化に伴い,急性期医療の現場においては,認知症あるいは認知機能の低下した患者の入院が増えている。入院の原因となった疾患の治療・看護ケアを行うに当たり,その意味が理解できないためにケアを受け入れることが困難な患者に対して看護師は疲弊・消耗している。治療ができない,あるいは安全が守られない場合には,やむを得ず身体拘束や向精神薬の投与で対応する場合があるが,これは結果的に身体機能の低下と入院期間の長期化を招き,医療の質の保持も困難になる。 フランスで35年の歴史を持つ高