高松市内に伝わる陶器が、京焼の祖とされる江戸時代初期の名工で、作品が国宝や国の重要文化財にも指定されている野々村仁清の初期の作品とみられることが分かり、仁清の初期の作風を探るうえで重要な資料として注目されています。 この陶器は、高松藩の藩主・松平家の子孫が所有し、高松市にある香川県立ミュージアムが保管している「三島写水指」で、朝鮮半島の陶磁器をまねた幾何学模様が施されているのが特徴です。 県立ミュージアムと京都国立博物館の共同調査で、底に彫られた「仁清」というサインの彫り方が、野々村仁清のほかの作品と一致していることが分かりました。 さらに、陶器が収められた箱には、西暦1651年に当たる「慶安四年」に受け渡しが行われたと書かれていて、県立ミュージアムは、この記録が確かであれば仁清の初期の作品の1つになるとしています。 江戸時代初期の名工、野々村仁清は、京都の焼き物「京焼」の祖とされ、茶つぼ