100円ショップ最大手「ダイソー」を運営する大創産業。国内で約3000店、海外で約1500店を展開し、2016年3月期の売上高は3950億円だ。同社はここで留まることなく今年もさらに出店を進める計画だ。消費者の節約志向を追い風に攻めの姿勢を打ち出している。 日経ビジネスでは2016年1月9日号の特集「2017年紅白予測合戦」で、「異色企業家」の1人として大創産業の矢野博丈社長に2017年の小売業界、日本経済の動向についての予測を聞いた。 インタビューの内容の前に、矢野社長との出会いの場面からお伝えしよう。 いきなり相手の度肝を抜く 広島県東広島市にある大創産業の本社は広島空港からクルマで25分ほどの場所、酒どころとして知られる西条地域にある。社屋は1フロアが広く、壁などの仕切りがほとんどなく見渡せる。会議室には仕切りがあるが、透明なガラス張りになっている。 取材で訪問し社屋に入ると、広報担