ブックマーク / note.com/nygangsta (6)

  • “共謀罪”不信と裏切り~これが捜査の現実だ|竹内明

    ●米国では捜査機関のスパイが標的を犯罪謀議に引き込む罠が横行。 ●私の取材対象だったイスラム教徒が「共謀罪」で逮捕された。 ●“共謀罪”成立後、捜査手法の拡大の動きが出るだろう。 米国の共謀罪 “共謀罪”・テロ等準備罪が国会で審議入りした。周知の通り犯罪の計画に合意した者を処罰する罪だ。反対が根強い“共謀罪”、いったい捜査ではどう使われるのだろうか。賛否を語るには、現場を見る必要がある。 米国には古くから「共謀罪」が存在し、捜査で幅広く使われている。実は私の取材対象だったニューヨーク州オルバニー在住のイスラム教徒2人も、この共謀罪でFBIに逮捕された。 事件の概要はこうだ。ピザ屋を経営するモハメド・ホサイン(バングラデシュ移民)は店に客として来た、マリックなる男と親しくなった。マリックは裕福な男だった。店に来るたびにホサインの子供たちにお土産を渡した。そしてピザ屋経営に資金援助をするように

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  • 日中の諜報戦、かくして日本は敗北した。|竹内明

    中国で拘束された親中派のS氏「精神的に参っている」 ●日政府から「協力者リスト」が漏洩か ●米国政府機関に中国の「モグラ(二重スパイ)」が潜入。FBIや国務省にもいた。 <還らぬ日人> 日中青年交流協会理事長だったS氏が中国で身柄を拘束されてから十ヶ月が経つ。去年七月、中国滞在中に消息不明になり、今年2月に国家安全危害の疑いで正式に逮捕されていた。つまりスパイの疑いをかけられたのだ。先月、日外務省からS氏の関係者に「体は元気だが、精神的には参っている」との状況報告があったという。 S氏は村山元総理と親しく、「村山談話を継承し発展させる会」の訪中団とともに行動していた。中国の共青団(中国共産主義青年団)や中連部との関係が深い、いわゆる親中派で、私も在日中国大使館のパーティーなどで顔を合わせたことがある。 「日中友好7団体や親中派議員はお手上げ状態出、動く様子はない。在中国大使館の

    日中の諜報戦、かくして日本は敗北した。|竹内明
  • 東京都心の爆弾テロ、43年後の真実③|竹内明

    1974年8月30日に東京丸の内で起きた三菱重工ビル爆破事件。警視庁公安部の古川原一彦は五ヶ月間、不眠不休の尾行、張り込みの末、ついに、東アジア反日武装戦線「狼」を追い詰めた。逮捕の瞬間いったい何が起きたのか?そして、その顛末は屈辱的なものだった。東アジア反日武装戦線のメンバーの一斉逮捕当日、1975年5月19日は朝から雨だった。極秘にしていたはずの捜査情報は漏れていた。 <爆弾犯、数人に逮捕状> 産経新聞朝刊にこんな見出しが躍ったのだ。 「恥ずかしい話だが、俺は佐々木がとっている新聞がどこなのかを把握していなかった。産経に記事が出たとき、『佐々木は産経をとっているのか?』と上司に聞かれて、答えられなかった」(古川原) 古川原は5人の逮捕要員とともに佐々木規夫が住むアパートから梅島駅に向かう道に、サラリーマンを偽装して張り込んでいた。逮捕要員以外に15人ほどの防衛要員も周辺に配置されている

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  • ル・カレに憧れるサラリーマン作家の虚脱|竹内明

    これはマズイことになった。小説の執筆が終わってしまった。一年間、早朝と深夜、休日に、自宅で没頭していた、いわば「生活の一部」を突如、奪われてしまったのだ。私はゴルフもやらないし、麻雀もめっぽう弱い。休日はジム行って、体を動かすくらいしか趣味はない。家族がガヤガヤとうるさい居間の片隅で、文字を積み上げて物語を作る作業は至福の時だった。 また書けばいいじゃないか、と仲間は言う。ところが、小説出版となると、自分ひとりで事を進めることはできない。構想を練り、出版社に持ち込み、編集者にプレゼンし、編集会議のゴーサインが降りなければ、再開することはできない。これはかなりの緊張を伴うもので大いに消耗する。従って、執筆が終わり、出版を待つこの時期は、達成感ではなく、虚脱感のようなものでいっぱいになる。 私が書く小説のカテゴリーは「スパイミステリー」だ。スパイ小説の巨匠、ジョン・ル・カレの世界観に憧れている

    ル・カレに憧れるサラリーマン作家の虚脱|竹内明
  • 新証言:官邸に迫ったロシアスパイの手口(上)|竹内明

    トランプ政権誕生の裏にロシアのスパイ機関が動いていたのではないか・・・ アメリカで今、疑惑の捜査が進んでいます。こんな中、スパイ事件の当事者たちが私たちの取材に応じ、その手口など新事実を証言しました。 スパイたちはホワイトハウスだけでなく、日の総理官邸周辺にまで手を伸ばしていました。 ■川崎駅前 私たちの取材に応じたのはA氏・・・内閣情報調査室、つまり総理官邸直属の情報機関に勤務した人物だ。今回初めて、悪夢のような経験を明かした。 ■元内閣情報調査室・A氏 約束した場所がここだったんで、ここの焼肉屋に上がってきました。店に入ろうとした瞬間に、私の目の前に現れたのが三冊の警察手帳でした。9年前、待ち合わせの焼肉店に入ろうとした時、A氏の前に立ちはだかったのは警視庁公安部の捜査員だった。 ■元内閣情報調査室・A氏 頭が真っ白になって、どういうことになっちゃったんだろうな、信じられないな、そう

    新証言:官邸に迫ったロシアスパイの手口(上)|竹内明
  • 新証言:首相官邸に迫ったロシアスパイの手口(下)|竹内明

    内閣情報調査室のA氏を欺き、日政府中枢の機密情報を奪おうとしたロシアのスパイ。その手口を取材するため、私はアメリカに飛んだ。取材に応じた元KGB工作員が、米国人になりすます「背乗り」という手法を暴露。さらには、アメリカ社会を分断する情報攪乱(ディスインフォメーション)工作の実態も明らかになる。 国家の中枢を、時間をかけて篭絡していくロシアのスパイ。 最大の工作対象はアメリカだ。 ■竹内明ワシントン中心部にあるこのロシア大使館です。道を隔てた反対側、三階建ての家、ここがFBIの監視拠点。この監視拠点から、地下にトンネルが掘られ盗聴に使おうという計画もあったということです。 ロシア大使館周辺の路上には、出入りを監視するカメラが数多く取り付けられていた。大統領選介入疑惑を受け、アメリカ政府は、スパイ活動に関わったロシアの施設を次々と閉鎖するという対抗措置に出ている。 そのひとつ、メリーランド州

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