人間の意見というのは、価値判断である。この岡田有花の発言は価値判断を示しているわけである。要は「あんたらが思っている以上に子どもは大人なんだ」という思想的主張である。子どもを子ども扱いするのが保守層だとすれば、それを哄笑するのが進歩的文化人である。岡田有花がはるかぜを持ち上げていたのは、進歩的な考えを表明するのに便利な道具だったからである。終戦後の日本共産党は過激な極左冒険主義で暴れ回り、1952年の吹田事件では笹川良一の家に火焔瓶を投げ込むなど、腰抜けの左翼では到底ありえない次元まで暴力性が高まり、破壊活動防止法が制定される一因となった。1955年に日本共産党は極左冒険主義を放棄したため、これ以降の学生運動に日本共産党本部はあまり関わっておらず、プロレタリア革命を求める色彩は弱くなり、それがその後の大学紛争の、人権に甘えているような暴れ方を生み出したとも言える。全学連にせよ、全共闘にせよ