アイデンティティは時代とともに変化する。ならば、現代の若者のアイデンティティはどのようなものなのだろうか?この問題の紐をとくにあたり、タトゥ(入れ墨)を入れる人が増加している傾向にあることに着目した。なぜならば、タトゥ(入れ墨)を自分の身体に彫ることは、非常にアイデンティティが流動的なこの消費社会において、なかなか消せないものであるが故にある一つのことを貫き通すことにつながる、つまり固定的アイデンティティをもつことが考えられるからである。 本稿の方法は以下の通りである。(これよりタトゥと入れ墨を合わせて彫り物と呼ぶことにする。) 1、文献調査……………彫り物についての歴史や、雑誌やテレビで取りあげられている場合は、そこから現代の若者が彫り物をどのように考えているのかを調べた。