そのズルさは、日本人特有の気質が大きくかかわる。精神科医の和田秀樹さんが言う。 「事なかれ主義の日本人は、相手に伝える際に断定形を避けて曖昧にする特徴があります。たとえば、会議にお茶を運んでほしいときでも、『お茶を持ってこい』とは言わず、『お茶を持ってきてもらえるかな?』と相手にゆだねるような言い回しを好む。曖昧な表現をすることで責任の所在をボカし、いざ何かあったときも言い逃れできる道を残す“ビビり”の特徴です」 意図が伝わらないどころか、三点リーダーの裏には、相手に考えさせたり、あわよくば相手のせいにしようという思惑が潜んでいるということだ。石原さんは、最後まで言いきる重要性を語る。 「『○○ですが…』ではなく、『○○ですが、いかがでしょうか?』など、相手にどうしてほしいのかをつけ加えるクセは身につけた方がいい。『こんな返事がきました…』と言われても、それを喜んでいるのか、悲しんでいるの
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