久しぶりにロシアへ行った。今回はロシアに拠点を持つアメリカの金融機関の招待だ。アメリカ、欧州、南米からヘッジファンド、プライベートバンク、年金運用機関、大口の個人投資家などがモスクワに招かれた。私もその中の一人だった。 モスクワのインテリも北方領土や日露戦争を知らない ロシアを代表する企業経営者、政治家、政府高官、第三者的に状況を見ている国際機関の方々と、モスクワで集中的にお会いして思ったことが3つある。第1は、ロシア人には日本のファンが多いということ。日本の製品、ファッション、技術、食を愛する人々に今回も数多く出会った。 第2は、北方領土問題は彼らには知られていないということだ。モスクワは地域的には欧州に属す。遠い極東ロシアのことはあまり意識していない。かなりの知識層でも知らないことが多い。「日本とさらに友好的になれるなら、その島どころかアムール川以東を渡してもいいじゃないか」という事業