『生命式』村田沙耶香 (著) 河出文庫あらすじ人口が急激に減少した世界では、人が死ぬと「生命式」というタイプの式がスタンダードになっていた。 「生命式」とは、死んだ人間を食べながら男女が受精相手を探し、どこかで受精を行うもの。 この人間界の変容ぶりに納得がいかない池谷。 しかし、池谷の同僚であり良き理解者であった山本が死に、池谷は山本の生命式の準備を手伝うことに(「生命式」)。 価値観と道徳観が吹き飛ぶ衝撃の短編集。 死んだ体を食べて生につなげる『生命式』子供の頃、「食べられるもの」しりとりで「人間」と答えた池谷は、他の子に怖がられたり、先生に叱られたりしました。 それなのに、「生命式」で人肉を食べる行為があたりまえになっている、その価値観の変化についていけません。 式には参加するけど人肉食べたくない仲間である同僚の山本と、総務の中尾さんの式へ参加した二人。 中尾さんの妻からは「中尾も食べ