話題の映画『ナミビアの砂漠』を見てきた。 監督の山中瑶子さんは27歳。19歳から20歳にかけて制作した『あみこ』という作品がぴあフィルムフェスティバルの観客賞をとったとか。そして、主演の河合優実さんは23歳。高校生のときに『あみこ』を見て役者を志したらしい。 あまりに劇的なつながり過ぎて、まるでジャンプの漫画みたい! と胸が熱くなる。そんなドラマチックな二人のタッグで撮られた本作の主人公は東京で暮らす21歳の女の子・カナ。脱毛サロンで働き、歌舞伎町に入り浸り、趣味も将来の夢も特にない。スマホとIQOS中毒で、同棲している彼氏以外にも彼氏がいるって自由人。めちゃくちゃ「いま」っぽい雰囲気なので期待値が高まっていた。 ただ、実際に鑑賞してみると、この「いま」についての解像度が想像以上に高くて度肝を抜かれた。言ってしまえば、メディアで当たり前のように使われている「Z世代」というくくりがいかに虚構