当ブログでその卓見を度々紹介してきた英国のエコノミストAndrew Smithersが、イングランド銀行の“Chief Economists' Workshop”で、アベノミクスの評価と日本経済への提言を示しています。 Abenomics – Myths, Rhetoric and Reality (Bank of England) プレゼンテーション用の分かりやすいスライド形式になっていますが、ポイントを列挙してみます。 アベノミクスは「日本はデフレのために他国よりも経済パフォーマンスが劣ってきた」との認識に立脚しているが、これは誤り。 低成長率は人口動態(労働力人口減少)によるもの。労働者1人当たりの成長率は他国に比べて低くない。 「デフレ→実質金利上昇→投資減少」が需要減少の構図とされるが、日本は投資過剰。 「デフレ→家計消費抑制」も需要減少の構図とされるが、家計貯蓄は増加ではなく