現在存在するものと、そのかつてのあり方、今のあり方、そしてこれからのあり方が実在のすべてだとする現在主義の立場から、時間の本性の探求に新たな視座を与える。現代の時間論の出発点であるマクタガードの議論から説き起こし、現在主義に対する批判に応えつつ、その利点をも明らかにする。時間の謎に魅了されるすべての人へ! 序論 第1章 現代時間論のバトルライン 1.1 マクタガートの遺産 1.1.1 時間の二分法 1.1.2 時間の非実在性 1.2 マクタガートに対してどのように応答するべきか 1.3 現在主義のプログラム 1.3.1 現在の特権性 1.3.2 変化の実在性 第2章 ソクラテスについての真理 2.1 基礎づけの問題 2.1.1 TM原理と存在スーパーヴィーニエンス 2.1.2 過去の独立性 2.2 基礎づけの原理を疑う 2.3 現在存在するものについての過去言明 2.3.1 検証主義 2.