マッキンダーは地政学の祖といわれる。彼の主著は「デモクラシーの理想と現実」だ。 そのポイントは以下の6つに、だいたいまとめられる。 1:シーパワーとランドパワーの交代 両勢力は、交替に大勢を支配している。 2:ランドパワーがシーパワーを倒すとき 陸上勢力が優勢なときは、陸戦を通じて海上権力側から基地を奪い、勝ちを制したことがある。 3:英国の優勢の凋落 英国は制海権の働きを通じて、世界の覇権国家となった。しかしその優勢は20世紀の入り口までの現象だ。蒸気機関、エンジン、鉄道や高速道路が、海上輸送の優位を突き崩しつつある。 4:ハートランドの脅威 以上の理由によって、大陸のハートランド(西部シベリアおよびヨーロッパ・ロシア)の中心にある勢力が、経済発展によって陸上交通網を整備すれば、優に世界最大の勢力となりえる。 5:ハートランド勢力の世界島制覇 ゆえに勢力旺盛な国家が近代技術で武装し、ハー