*去る7月1日、『思考の整理学』が昨年東大生協で一番売れた本に輝いたことを記念して、外山滋比古さんが東大駒場キャンパスで講演されました。質疑応答まで1時間半、ずっと立ったままノンストップで、東大生に向けて熱く語られました。 その内容のエッセンスを、ここでちょっとだけご報告いたします。 受験という、知識の量や記憶力の戦いで見事勝ち抜いてきた東大生を前に、「知識の量と思考の力は反比例する」と断言する外山先生。思考力を高めるための処方箋とは…。 *「勉強ができる人」は「知的メタボリック」 明治以降の日本人がやってきたのは、外国の知識を借りてくることばかり。知識をたくさん身につけていることが「頭がいい」ということだと思い込んできた。しかし知識を増やすばかりでは考える力は身につかないし、知識の記憶と再生については、とっくにコンピュータに負けている。 しかしコンピュータにできなくて人間にできることがあ