タグ

ブックマーク / douyaramiso.blog59.fc2.com (29)

  • みそ文 記憶の代行

    先日、患者さんは誰もいない夕方の薬局で仕事をしている時に、同僚の薬剤師が頭を抱えて「うわーん、ここ(薬が片付けてある棚や引き出しの前)まで来たのに、自分がなんの薬を取りに来たのか思い出せなくなったー。何だったか誰か教えてー、って言いたいー」と言い出した。私は「う、それは、代わりに思い出してあげるのは、ちょっと無理かもしれんけど、今ここにある処方箋(のコピー)の中の薬のどれかだとは思うから、これを見たら何か思い出せるかもしれん。大丈夫だ、私達には処方箋という手がかりがある」と言ってみる。すると処方箋を見るまでもなく同僚は「あ、今のでなんか思い出せた、これや」と言って目的の薬を取り出した。 そこで私が「そういえば、むかし、すこやか堂で仕事していたときに、お客さんから『自分が何を買いに来たのか思い出せないから教えて』って言われたことがあった」と話したら、その場に一緒にいた同僚薬剤師と調剤事務さん

    nkoz
    nkoz 2018/10/08
  • みそ文 暖気の通り道

    ガスファンヒーターを使うようになり我が家の電気代は減った。夜10時頃まではガスファンヒーターを利用し布団に入る少し前にエアコンに切り替える。翌朝起きたらエアコンを消しガスファンヒーターをつける。出勤時等の外出時にはガスファンヒーターを消して帰宅したらまたつける。ガスファンヒーターだからスイッチを入れるとすぐに暖かい空気が出てきて瞬時に部屋がぬくもる。エアコンの場合はスイッチを入れて暖かい空気が出てくるまでに時間がかかる。暖かい空気が出てきたとしても部屋と体が暖まるまでにはさらに時間がかかる。だから真冬の冷え込む時期はその日のうちに帰ってくる外出であればエアコンを16度設定くらいでつけたままにして日中暖かいときは自動で止まってもらい帰宅した時にも家が冷えきっていないように、帰宅してもすぐに事の支度をしたりいろいろ活動ができるように調整をしていた。家の中の空気が冷えきっていると仕事の疲れと寒

    nkoz
    nkoz 2016/01/28
  • みそ文 洗濯物用ホーローゴミ箱

    最近買ってよかったもの。百円ショップで購入したホーローの容器。台所用品売り場にあった直径約14cm深さ約12cmの円柱形の容器。もともとは生活雑貨ゴミ箱関連コーナーで探したのだけれども手頃なものがなく台所用品置き場を見たらちょうどよいものと遭遇。この容器には柔らかいプラスチックの蓋もついてはいたがそれはすぐに捨てて蓋なしの状態でベランダの出入口とサンルームの出入口に置く。使い道はゴミ箱。洗濯物を干すときに出てくる糸くずなどのゴミを入れるのに使う。 この容器を買うまでは、洗濯物を干す場所の近くに小さめの紙袋を置いてそれにゴミを入れたり、小さめのカゴの内側にビニール袋を設置してゴミ箱として使うなどしていたが、これらの方法ではその中身を燃やせるゴミ袋に移して捨てるときにすっきりと移しきれずくっついて残ることがあるのが地味にストレスだった。 しかしホーローの容器を使うようになってからは、中のゴミは

    nkoz
    nkoz 2015/08/22
  • みそ文 奇数の奇の字

    私が暮らす自治体ではゴミ回収の種類の中に「蛍光灯回収の日」というのがある。以前は蛍光灯は燃やせないゴミとして出すか販売店で回収してもらうことになっていたのだが蛍光灯を蛍光灯だけで回収して資源として再利用しましょうという趣旨で新しい回収日ができた。 蛍光灯は毎月定期的に回収されるわけではなく、出せるのは奇数月の第何何曜日と決まっている。 我が家では居間の壁にゴミ分別方法と回収日の紙を貼っているのだが、この紙は古い案内のため蛍光灯の回収については書かれていない。その紙の欄外に手書きで蛍光灯の回収日を書こうとしてふと「奇数」の漢字がとっさに書けないことに気づく。 「う。どうやらくん。わたし、きすうのきの字が書けない。数は書けるんだけど」 「きすうのき? そんなん簡単じゃん」 「どうだったっけ、教えて。口で説明して」 「簡単簡単。まずウ冠を書くじゃろ」 「はい、ウ冠書きました」 「その下に大中小の

    nkoz
    nkoz 2015/02/14
  • みそ文 扉を閉めたらスイッチオン

    出勤する前に器を食洗機(器洗浄乾燥機)に並べて入れる。食洗機用粉末洗剤を洗剤投入口にスプーンでさらりと入れる。食洗機の扉を閉じる。電源ボタンを押す、スタートボタンを押す。 帰宅したら食洗機の扉を開ける。私が出かけている間に器を洗いすすぎ乾燥し、さらにはドライキープなる技術で送風乾燥を行い器と庫内の乾燥状態を保ちつつ温度を下げておいてくれる。食洗機器を洗うのも乾かすのもたいへんに上手だ。 今朝も出勤前に食洗機器を並べた。洗剤も入れた。食洗機の扉も閉じた。仕事から帰ってきていつものように食洗機の扉を開ける。器を片付けようかなと取り出して、あら、なんだか今日はあまりきれいに洗えていないわ、と思う。おかしいなあ。うちの食洗機器を洗うのが上手なのにどうして今日はあんまり上手じゃないんだろう。昨日炒めものの調味料にカレー粉(五葷抜き)を使ったから黄色っぽいかんじと油っぽいかんじが

    nkoz
    nkoz 2013/07/09
  • みそ文 どこそこここここ何丁目

    インターネット通信販売をよく利用する。結果的に宅配業者さんに頻繁にお世話になる。今日仕事から帰宅したらクロネコヤマトさんの不在連絡票が玄関ポストに入っていた。電話して再配達をお願いする。ドライバーさんの携帯番号を、と電話機のプッシュボタンを押す。そのまま受話器をあげて呼び出し音を待とうとして、はっと、今自分が押した番号の下四桁が電話番号ではなく伝票番号の数字であることに気づく。一瞬持ち上げた受話器をすぐに元に戻す。それから今一度担当ドライバーさんの電話番号を確認してプッシュボタンを押し、ディスプレイに表示された番号の数字を一個一個たしかめてから受話器を持ちあげる。 担当ドライバーさんの携帯電話につながり「このあとでしたらいつでもいいのでよろしくお願いします」と依頼する。よしよし、再配達依頼完了。と思っていたら電話が鳴る。ナンバーディスプレイに表示される番号はなんとなくつい今しがた見覚えがあ

    nkoz
    nkoz 2013/06/28
  • みそ文 記念日のお知らせどうもありがとう

    先月夫の誕生日を忘れてその週の週末を迎えた反省を活かすことにした。夫の誕生日を忘れたのは結婚して初めてだったが、実を言うと結婚記念日はその日付がうまく思い出せないことが結婚当初からすでに何度もあった。夫は「2+3=5、で5月23日というのは実におぼえやすく思い出しやすいではないか」と言うのだが、そう聞いたときには「ほうほうなるほどね」と思うものの、しばらくするとその「ほうほう」の何がどう「ほうほう」だったのかがすっかり思い出せなくなる。 以前からグーグルカレンダーというものがあるのは知っていたのだが、なんのためにどのように使うものなのか見当がつかなくて使ったことがなかった。しかし、私のように大切な人の誕生日や大切な記念日をうっかり忘れるひとが「設定した日が近づいたらメールで教えてください」とお願いしておくとそれに応えてくれるらしいではないか。なるほど。自分の脳を鍛えるよりもそんな便利な機能

    nkoz
    nkoz 2013/05/21
  • みそ文 夕ごはんのそのあとに

    甥のむむぎーが小学校五年生か六年生、つまり、姪のみみがーが小学校四年生か五年生の頃に、私が広島帰省したときの記憶。 夕の前に卓の上にみみがーが全員のランチョンマットを敷く。むむぎーがその上に取り皿を器棚から出してきて並べる。事が済んだら二人はそれぞれに自分の器を重ねて流し台に運ぶ。そのあとはソファに座って遊んだり話したり。 私がふと母に「むむぎーもみみがーもいろんなお手伝いができるくらいに大きくなったんじゃねえ、と思ったけど、考えてみたら、かあちゃんは私が小学校三年生のときにはもう、後の家族全員の皿洗いとそれを拭いて器棚に片付けてから、生ゴミを処理して、翌朝のお米をといで炊飯器にセットして、シンクの周りの水気を拭き取る、という後の片付け一式をさせてたよねえ」と思い出して話す。 「そういえば、そうじゃったねえ」 「今、むむぎーとみみがーが器さげてごちそうさましようるのを見て

    nkoz
    nkoz 2012/05/18
  • みそ文 少し忘れた頃に叶う願い

    最近、といってもここ数年から十数年にかけてのことだけれども、自分が強く願ったことが叶うときというのは、自分が願ったことを少し忘れかけた頃やちょっとすっかり忘れたような頃になって、ということが少なくないような気がすることが多くなってきた気がしている。 たとえば、私の個人的なことに関して最近特にそうだなあ、と感じていることを書いてみる。 今年の初夏まで勤務していた「すこやか堂」で働くことを私は私なりに気に入っていた。広い店内をてくてくとたくさん歩くのも好きだったし、同僚やお客様の動向をネタとして拾うのもたのしい。この調子で老婆になってもここで働けるといいなあ、働きたいなあ、と思っていた。 それが、以前はなかった定年制が「すこやか堂」全社全店に導入されることになり、老婆になっても働き続けるのは無理そうになった。 他にも、個人的な契約内容のことだけでなく、なんでもないような社内規のいくつかの改訂が

    nkoz
    nkoz 2011/11/27
  • みそ文 押し葉のおしらせ

    みそ文の文末に付けていた「拍手ボタン」の「拍手」という文言が、以前からどうもしっくりこなくて、なにかいい他の言葉がないかしら、と、ずっと考えあぐねていた。 みそ文の記事を読んだからといって、そうそう実際に拍手することはないと思う。まあ、たまには、面白おかしくて、つい両手をぱちぱち叩いて(拍手して)笑うこともあるかもしれないが、それはそんなに頻繁ではないはずで、みそ文を読んだあとの読後感として、「拍手」という文言が、もうひとつぴったりでない。 「うなずく」ような種類のものではないし、軽やかに「読んだよ」というには軽やかさを売りにしておらず、「いいね」と言うようなよさとは少しちがう(みそ文がよくないわけではなく、よさの種類が異なる)。 かといって、「こころに深く残りました」なものかというと、それもみそ文の芸風のようなものとしても現実の感想としても、少しちがう気がするし、なにかのランキングに関係

    nkoz
    nkoz 2011/08/10
  • みそ文 ようこそ我が家へLED

    近所の家電屋さんで欠品中につき取り寄せ取り置きをお願いしていたLED電球入荷の連絡が金曜日の夜にあった。それをさきほど受け取りに行って、さっそく、手元灯として使用している電気スタンドにとりつける。 これまでの40Wミニクリプトン電球を外して、新しいLED電球をくるくると装着。ぴったりちょうどよく入る。電源を入れて点灯してみる。 ほお、明るい。色味は「電球色相当」で、明るさは「380lm(ルーメン)」。光が広がるタイプだから、光の直進方向だけでなく、電球の付け根のあたりもそれなりに明るい。ミニクリプトン電球に比べると電球付け根側の明るさは少ないかもしれないが、PC画面とキーボードを照らすぶんにはまったく問題がない。 気がかりだった発熱は、明かりに手をかざしたときにほんのりとあたたかいといえばあたたかいが、暖房的な働きは期待できないレベル。現在はPC体の発熱のほうがずっとあつく感じる。 これ

    nkoz
    nkoz 2011/06/18
  • みそ文 新婚ラーメン

    昨日の義母の話のつづき。義母と義父が新婚の頃、義父がカブ(原動機付き自転車ではあるが、形状はスクーターよりもオートバイに近い)に乗っての外出から帰宅して、義母に向かって「わしは、ラーメンうてきたけん、今日は夕飯いらんけん」と言う。義母は、「ええー、ラーメン、いいなあー。私もべたかったなあ」と思ったけれど、義父と違って、義母はその当時、原付免許も自動車運転免許も持っておらず、自宅には義父が乗るカブ以外の乗り物はなくて、夫婦二人がそろって気ままに遠くに行けるわけではなかった。 「おじいさん(義父のことを孫たちの手前、義母は最近そう呼ぶ。おとうさん、と呼ぶこともある)は、あの頃は若かったけん、どこか行きたい思うたら、カブに乗って、てーっと、三原でも郷でもどこでも行きようちゃったけんねえ」 「そうは言うても、カブでじゃったら、郷とか三原は、四十分か一時間近くかかることないですか」 「若かっ

    nkoz
    nkoz 2011/01/12
  • みそ文 夫の出生とシュークリーム

    年末年始の広島帰省から高速道路で北陸を目指す帰り道。山陽自動車道は渋滞していて、全然高速で走れない。渋滞の退屈さで運転の集中が途切れそうだから、「では、ここでクイズです」。 「どうやらくんが生まれたあとで、どうやらのお母さんがすっごくべたかったものはなんでしょう」 「えー、全然わからん。三択にして」 「では、次の三つの中から選んでください。一番、ラーメン。二番、シュークリーム。三番、お好み焼き」 「そんなん、すぐわかる。二番のシュークリーム」 「なんで、わかるん?」 「だって、三つの中でひとつだけ異質じゃん」 「そうかな。で、どうやらくんは、お母さんが産後にシュークリームべたかった話、知ってた?」 「いや、初めて聞いた。なんでそんなこと知ったん?」 「なんでかな。なんか話してて、お母さんが、最近は、おいしいものがいっぱいあって、べようと思えば簡単にべられるし、テレビのグルメ番組見た

    nkoz
    nkoz 2011/01/10
  • みそ文 タイヤのお礼の宴

    今朝、わたしが、すやすやと眠っている間に、車のタイヤ交換を、一人で済ませたという夫への感謝の気持ちをこめて、「どうやらくん、今日は、何がべたい? なんでも言ってみて」と声をかける。最初は「うーん、なにかなあ。考えとく」と言っていた夫と、夕方よりも少し早い頃に、一緒に出かける。 まずは、ガソリンスタンドで、ガソリンを入れる。給油してもらっている間に、タイヤの空気圧調整機を借りて、交換したばかりの冬用タイヤの空気圧を調整する。夫がタイヤから外した空気注入口部の蓋を私が手のひらで受けて、夫がタイヤの圧を一定の数値にし終えたら、私がきゅきゅっと蓋を閉める。四個のタイヤの空気をそうして全部調整し終えて、これで安心して冬の道路を運転できるね、と、安堵する。 それから、少し離れたところにある、個人商店の日酒屋さんに向かう。そこで、実家の父の誕生日プレゼントに日酒を選んで送る。夫は「おとうさんは、純

    nkoz
    nkoz 2010/12/06
  • みそ文 ポーズを決める仕事

    昨年の、新型インフルエンザ騒動のときには、店頭のマスクが欠品して、仕入れ先からも入荷しない時期があった。マスクを求めてご来店くださったお客様が、マスクのなさに落胆して、「薬屋なのにマスクがないのはどういうことや。おかしいやろうっ。なんとかせいやっ」と怒鳴ったり暴れたりなさることもあった。 定番の仕入れ先からのマスク入荷が困難であると判断した社バイヤーは、普段は取引のないマスクメーカーに連絡を取り、いろんなメーカーの使い捨て不織布マスクを大量に手配してくれた。が、その商品たちが全店舗に届いたころには、新型インフルエンザ騒動は終息を迎えており、人々のマスクに対する熱望も沈静化していた。そのため、そのとき入荷した大量のマスクたちは、その後、各店舗の死蔵在庫として、場所を取り続けることとなる。インフルエンザ関連用品として、「デッドストック」と呼ばれている死蔵在庫の仲間には、手指消毒アルコール剤と

    nkoz
    nkoz 2010/11/21
  • みそ文 青年マミー

    私が働く職場の同僚に、乳性飲料マミーを愛する青年がいる。店長でもない、新人三年目くんでもない、おそらく二十代後半の男性社員の人で、彼は休憩時間になると、昼メニューのひとつとして、必ず、一リットル紙パック入りのマミーを一買ってから、休憩室へと向かう。 「お昼休憩、いただいてきます」と、私たちに声をかけて休憩室に向かう彼に、女性従業員たちは「お疲れ様です。ごゆっくり」と声をかけ返しながら、そして少し心配しながら、見送る。何が心配かというと、彼は、そんなに毎日マミーを一リットルも飲みほして、大丈夫なのだろうか、ということ。 「出勤した日は、一日も欠かさず毎日みたいだし、少なくとも、私がレジしたときには、必ずマミー買ってはるし、今はまだ若いから、問題ないんかもしれんけど、ずっとあんなの飲み続けたら、ぜったい、なんか体壊しそう」 「そうそう。私がレジの時もそう。休日以外は必ず毎日。そんなに毎日マ

    nkoz
    nkoz 2010/09/14
  • みそ文 厳しいキティの家庭教育

    虫よけ薬や虫さされ治療用塗り薬たちが年内で最も活躍するこの季節。日ご来店の女性のお客様は、「虫さされのかゆみ治療用で」「ステロイドの入っていないもので」「部活の遠征に携帯しやすい小型の液体」という条件でご相談くださった。お客様の条件を満たす商品を一通りご紹介してみる。 「あ、そういえば、キンカンもステロイドの入っていない液体です。携帯するにはちょっと重いかもですが」 「キンカンは常備薬としていつもうちにあるんで、今回はそれ以外のものをためしてみたいなあ、と思ってるんです」 「それでしたら、ウナですかねえ。携帯しやすさ重視ということであれば、やや割高感はありますが、こちらのプチウナやポケムヒは小さくて軽くて持ち歩きがラクです」 「あ。これ、いいですねえ」 「プチウナは、中の成分は同じで、容器がブルーのとピンクのとあるんですよ」 「うーん。ブルー、か、なあ」 「ポケムヒでしたら、無難なデザイ

    nkoz
    nkoz 2010/07/30
  • みそ文 大人のおつかい

    お店にご来店くださるお客様は、その商品を求めているご人様ばかりではなく、ご家族その他の代理やおつかいの方々も少なくない。その商品を使う人が、接客相手のご人様であるときには、ご指名くださった商品をご案内しながら、詳しくお話を伺い、それならば、ご指名くださったものよりも、こちらのほうがより適しているかもしれません、というような情報提供も可能だ。結果的には、「やっぱり、テレビのコマーシャルで見たので試したい」と初志貫徹な方もいれば、「わあ、そんなんもあるんや。ほんとやわ。私の症状だと、こっちのほうがぴったりやわ。聞いてみてよかったー」と臨機応変に各種情報を取り入れてくださる方もいる。 日ご来店の中年世代男性は、「アスレッド、はどこですか」と声をかけて訊いてくださった。私は念のため「アスレッドは、アースレッド、虫を退治する煙のような殺虫剤で、よろしいですか」と確認をしてみる。お客様は、「アー

    nkoz
    nkoz 2010/04/06
  • みそ文 ジョイを求めて

    やや年配の男性のお客様が、「ジョイはどこか」と声をかけてくださる。「はい」とお応えしたものの、『ジョイとはなんぞや。店内にあるものでジョイがつくものと言えばあれとあれかなあ。それとも別の何かかなあ』と判断しかねる状態。そこでお客様に、「どのようなジョイをお求めでしょうか」とおたずねしてみる。お客様は「わからん。ジョイ言えばわかるいうて聞いてきた。ジョイはあるんかないんか」とおっしゃる。 「商品名にジョイがつくものがいくつかあるのですが、台所用洗剤の、除菌もできるジョイ、のジョイでしょうか」 「いいや。そんなんじゃない。ジョイ言えばわかるんじゃないんか」 「はい。ジョイにもいろいろございますので。では、もしかすると、べ物のソイジョイでしょうか」 「ソイジョイじゃなくてジョイのはずなんやけど。でも、そのソイジョイいうのはどういうものなんか?」 「はい。ご案内いたしますので、実物をご覧いただけ

    nkoz
    nkoz 2010/03/24
  • みそ文 カレーひとすじ

    大人になってから、なんとなく思うのは、「感謝」というものは、まず自分の内側に、じんわりと、あるいは、突き上げるように、「湧いてくるもの」であって、感謝しなくてはと義務感に駆られるようなものではない、ということだ。自分の内面に湧き上がってきた「ありがたい」という気持ちを、言動で表出することも「感謝する」ことに含まれるだろうが、その表出の仕方やスタイルは、各人の習慣や表現特性によって異なる。 私はどちらかというと、言葉にすることにこだわる習慣と表現特性を持つタイプだ。だから、「わざわざ言わなくてもわかるだろう」と期待することも判断することも多くない。自分の脳がいつまで正常に言葉を紡ぐ機能を保てるのだろうかと、折々に気にして生きるくらいだから、ほとんど常に、言葉は惜しんでいないと思う。けれども、その結果、いろんなことを、言葉にのせて、つまびらかにしすぎることでの、くどさやイタさが現われる傾向も、

    nkoz
    nkoz 2010/03/03