19世紀初頭、フランス第一帝政期のナポレオン時代に発明され、暗号としての起源を持つ点字。偶然の巡り合わせから、その点字に関心を持ち、約200年の時を経て、まったく新しい点字を創りだしたのが、「発明家」の高橋鴻介氏だ。社会課題に紐づく多くの発明を手がけてきたものの、ご本人にその気負いはまったくなく、等身大の感性を大切にする姿勢は、各プロダクトに遊び心とゆとりを与えている。 新型コロナウィルス感染拡大による緊急事態宣言を受けて、自粛生活を強いられるようになった期間にも、ユニークなオンライン上のスポーツ「ARゆるスポーツ」の開発に携わる。「人と人を繋ぐ」という思いのもと、身近な生活の中から好奇心の種を見いだし独自のプロダクトに発芽させていく高橋さんに、発明に対するこだわりについて伺った。 1993年12月9日、東京生まれ秋葉原育ち。慶應義塾大学 環境情報学部卒。卒業後は広告代理店で、インタラクテ