日本経済は消費税増税の逆風を乗り切り、株価は再び上昇局面に入ったようだ。2020年の東京オリンピックを控え、各社、攻めの経営が目立つ。少子高齢社会のなかで、企業はどこへ向かうのか。新たに経営トップの座についた人物を解剖し、未来への展望を開く。 「地域の健康一番店」を日本全国に 各社の特色が鮮明になってきたコンビニ業界。ローソンは共通ポイントサービス「Ponta」のビッグデータを活かしたCRMを進める一方、原材料や製法にこだわる小商圏型製造小売業の色合いを強めている。新浪剛史前社長からバトンを渡された玉塚社長はどう舵を取るか。 ――製造現場をはじめとして仕事の経験は幅広いが、影響は。 【玉塚】最初に就職したのは旭硝子で、千葉県の工場に配属。現場の年配の方たちに可愛がられ、生産や物流管理を学んだ。社会人のスタートが工場勤務だったのは幸運だったと思う。厳しい品質管理やコスト競争力を学べたうえに、