妖怪が脚光を浴びている。リメーク版の「妖怪人間ベム」が衛星テレビで放映され、妖怪漫画「どろろ」(原作・手塚治虫)が映画化。「ゲゲゲの鬼太郎」も、実写版映画の撮影が始まり、DVDも発売されるなど“平成の妖怪ブーム”ともいえる状況だ。約40年前に第一次妖怪ブームを巻き起こすきっかけを作った鬼太郎の生みの親、水木しげるさん(84)に話を聞いた。 「ゲゲゲの鬼太郎」は紙芝居として作ったものが原点だった。昭和40年から週刊少年マガジンに連載されて人気を集め、アニメ化された。 「きっかけっていうのはとくになかったなぁ。もともと墓場とかが好きでね(連載開始当時のタイトルは『墓場の鬼太郎』)。自然に出てきた。苦心惨憺(さんたん)して作るっていうんじゃなくて、川の水が流れるみたいにすーっと出てきた」 TVアニメの第1シリーズは43年から白黒で65話を放映。46年からの第2シリーズはカラー版で45話続いた。鬼