パリにて、フレデリック・ワイズマン監督(左)、パトリシオ・グスマン監督(右) チリのドキュメンタリー作家として、自国の歴史を描きつづけてきたパトリシオ・グスマン(74歳)の新作で、2015年ベルリン国際映画祭で銀熊賞脚本賞を受賞した『真珠のボタン』。今作が、その連作となる前作『光のノスタルジア』とともに10月10日(土)より岩波ホールにてロードショー公開となる。公開にあたり、パトリシオ・グスマン監督とフレデリック・ワイズマン監督(85歳)というドキュメンタリーの2大巨匠の対談が実現した。 フレデリック・ワイズマンは、40年間にわたり30本にのぼる作品を撮り、米国社会の土台を批評しつづけてきた。今回の対談では、パトリシオ・グスマンとは近しい友人であり、グスマン作品を初期から追いかけてきたワイズマン監督が、『光のノスタルジア』『真珠のボタン』の2作で描かれている独裁政権のこと、現代チリのこと、