政府は2日、国の「事業仕分け」で建設が凍結されながら、一転して着工となった埼玉県朝霞市の国家公務員宿舎について建設を凍結する方針を固めた。野田佳彦首相が3日に現場を視察し、建設凍結を最終決断する。これに関連し、民主党の輿石東幹事長は2日、都内で記者団に「批判がある時期にわざわざ現地に行くということは、凍結を前提に行くのだろうと思う」と述べた。 首相としては、東日本大震災の復興をめぐる臨時増税で国民に負担を求める一方で、公務員宿舎の建設を続行することは世論の理解が得られないと判断したとみられる。 朝霞宿舎の建設費は105億円。平成21年11月の事業仕分けで建設は「凍結」とされたが、野田首相が財務相時代の昨年末に着工を指示し、9月1日から工事が始まった。財務省は22日、着工批判に対し、埼玉県内の公務員宿舎1千戸分を廃止、売却して朝霞宿舎に集約することで10億~20億円程度を復興財源に回せると反