「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」に出席された天皇、皇后両陛下と式辞を述べる安倍晋三首相(左)=28日午前、東京都千代田区永田町の憲政記念館(栗橋隆悦撮影) 本日、天皇、皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、各界多数の方々のご参列を得て、主権回復・国際社会復帰を記念する式典が挙行されるにあたり、政府を代表して式辞を申し述べます。 61年前の本日は、日本が自分たちの力によって再び歩みを始めた日であります。サンフランシスコ講和条約の発効によって主権を取り戻し、日本を日本人自身のものとした日でありました。その日から61年。本日を一つの大切な節目とし、これまで私たちがたどった足跡に思いを致しながら、未来へ向かって希望と決意を新たにする日にしたいと思います。 国敗れ、まさしく山河だけが残ったのが昭和20年夏、わが国の姿でありました。食うや食わずの暮らしに始まる7年の歳月は、わが国の長い歴史に訪れた初めての