菅直人首相は25日、来日中のインドのシン首相と首相官邸で会談した。両首脳は、中国が輸出を規制しているとされるレアアース(希土類)、レアメタル(希少金属)のインド国内での開発や再利用に向け、日印両国が協力することで一致した。また、両国の全面的な協力関係を促進する「戦略的グローバルパートナーシップ」を今後10年間で拡大・強化していくことを確認。貿易自由化に向けた経済連携協定(EPA)の締結で正式合意した。 会談を終えた両首脳はこうした内容を明記した共同声明に署名。この後、菅首相は記者団に「戦略的グローバルパートナーシップの深化を確信することができた」と強調。シン首相はEPAの合意に触れて「歴史的成果だ」と語った。 シン首相の来日は2008年10月以来。両国首脳が関係強化を打ち出した背景には、東シナ海などで海洋進出を強める中国をけん制する狙いもありそうだ。 【関連記事】 尖閣問題「燎原