見た目からも伝わるばばあの身のぷりぷり感が食欲をそそる 飛び出した頬骨、ぎょろっとした眼球、口内に並ぶギザギザの歯。その風貌から「ばばあ」の呼称で岩美町民に親しまれているのが、深海魚のタナカゲンゲだ。風貌と違って身は上品で淡白。特に鍋料理が「ばばちゃん鍋」として愛されている。 ばばあの鍋、刺し身、天ぷらを含めた「ばばちゃんフルコース」を提供する同町浦富のかまや旅館。鍋は、上品な味を生かすため、野菜などの具材とともにカツオと昆布、みりんでとっただしで煮込むシンプルな味付け。身を入れる前に熱湯をくぐらせ冷水でしめることで、うま味を閉じ込める。 ぷりぷりとした食感で、ふわっと広がる口当たりの身、ゼラチン質の皮のコリコリとした食感など、部位によって異なる食感が楽しめるほか、コラーゲンが豊富で美容にも良いと女性に好評。通受けする食材で、県内外からリピーターが訪れる。 もともとは“下の下の魚”とされ市