男女格差是正がもたらした副産物 そして現代フランスは、女性たちが結婚の枠外でも子を持ち、生きていける社会になった。冒頭に引いた「出生児の6割が婚外子」の数字は、その象徴的なものだろう。ただこの表現には注意が必要で、生まれる子の親の約9割は両親揃って同居生活をしている。婚外子=一人親の子、ではないのだ。そして結婚を選ばない親の多くは、冒頭で触れたパクスを利用している。 2017年、公式に世帯を築くカップルの結婚とパクスの割合は、ほぼ半々に迫っている。カップル構成が異性間でも同性間でも、割合はほぼ同じだ。「この現象は、結婚の性差解消を象徴するものですね」と、ルプランスさんは解説する。 「もともとパクスは、同性カップルを結婚制度に入れないために作られたものでした。同性婚を認めたくない保守勢力と、人権として認めるべきだという人々の妥協案だったんです。結婚ではないけれど、税制などで結婚と同等の権利を
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