今年は年金機構流出を始め、ITやネットの社会的事件が多く発生していた。2015年のセキュリティ事件のまとめを見てみよう。(ITジャーナリスト・三上洋) 「標的型」の1年だった 1年はあっという間に過ぎて、早くも2015年を振り返る季節になった。セキュリティ大手のマカフィー(米インテルセキュリティ)が、2015年の「10大セキュリティ事件」を13日に発表した。同日に行われたイベント「FOCUS JAPAN 2015」で発表されたもので、今年のIT・ネット関連の事件をランキングでまとめたものだ。 まずは昨年のランキングを振り返って、マカフィー株式会社の執行役員・田井祥雅氏が「昨年はLINEの乗っ取りや航空会社の不正ログインなど、パスワードリスト型攻撃による事件が多かった」と述べた。それに対して、今年は「一言でまとめれば『標的型』の1年。組織・個人を問わず、特定のターゲットへの攻撃が目立っている