三つの「国」がある。 A・戦争犯罪者を自らの手で処断する事のなかった日本民族は、燦々と白日の明るさの中で繁栄をきらめかせている。 B・民族反逆者を自らの手で裁ききれなかったわが同族は、今もって逆光の中で黒々とうごめいている。 C・1960年代初頭までも、私の生きるよすがであった北共和国は今、人から謗られ嫌われ、事の是非はどうあれ国際的にも爪はじきされる国となってしまいました。*1 詩人金時鐘は2003年、日本/韓国/北朝鮮のことをこう言った。「私の八月」と題された講演で。1945年の8/15に日本は敗北し体制が変わった。しかしそれは共和制なり民主主義なりを国民が自力で獲得したというには遠いプロセスである、ことを時鐘は、自身の胸の痛みとして60年間抱えつづけてきたようだ。*2 「半世紀に渡る日本の侵略、植民地統治の非は糾(ただ)されることがなかった。」*3 東京裁判でも触れられず、その後も公
![2010-09-28](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/06a15c64ba0ceec233d86d71001ebb29a9dcbf5d/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn.blog.st-hatena.com%2Fimages%2Ftheme%2Fog-image-1500.png)