(英エコノミスト誌 2010年2月20日号) 経済は活況を呈し、政治は安定している。それなのに中国の指導者たちは神経を尖らせているように見える。 「統合と開放に向けて中国を引っ張っている力は今、かつてないほど強まっている」。ビル・クリントン米大統領は1999年にこう語った。 中国は当時、アジア金融危機で痛手を負っていたものの、国有企業の解体に勤しみ、世界貿易機関(WTO)への加盟申請を推し進めていた。 しかし今、そうした勢いはずっと弱いように見える。人権活動家に言い渡された重い判決から、昨年12月にコペンハーゲンで開催された気候変動サミットでの非外交的な頑固な態度まで、最近相次いだ一連の出来事は中国の指導者たちの思考に対する疑問を誘うものだ。 中国指導部の世界観や国内の反体制派に対する見解が変わったのだろうか? それともクリントン氏やその他多くの人が感じ取った「力」は結局のところ、中国とい