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7月23日、ハノイで開かれたASEAN地域フォーラム(ARF)でクリントン国務長官が、南シナ海領有に関する中国側の主張を完膚なきまで論破したからだ。 先週の欧米・東南アジアの新聞は、「米対中政策の転換」「ベトナムの大勝利」などと大騒ぎだった。ところが、例によって日本のマスコミは、一部を除き、ARFでも北朝鮮関連報道にしか関心を示さない。実に情けない話ではないか。 今回は「また海の話か」と叱られるのを覚悟で、南シナ海の話を書かせていただく。今やこの問題は米中海軍のレベルを超え、米中両国間の戦略的対立に発展しつつある可能性があるからだ。まずは事実関係のおさらいから始めよう。 国務長官の爆弾発言 クリントン米国務長官は7月23日、ARF会合後の記者会見で、米側の発言内容につき概ね次のとおり述べた。ちょっと長いが、内容は極めて重要なので、そのポイントを要約してみたい。 (1)他国と同様、南シナ海に
(英エコノミスト誌 2010年2月20日号) 経済は活況を呈し、政治は安定している。それなのに中国の指導者たちは神経を尖らせているように見える。 「統合と開放に向けて中国を引っ張っている力は今、かつてないほど強まっている」。ビル・クリントン米大統領は1999年にこう語った。 中国は当時、アジア金融危機で痛手を負っていたものの、国有企業の解体に勤しみ、世界貿易機関(WTO)への加盟申請を推し進めていた。 しかし今、そうした勢いはずっと弱いように見える。人権活動家に言い渡された重い判決から、昨年12月にコペンハーゲンで開催された気候変動サミットでの非外交的な頑固な態度まで、最近相次いだ一連の出来事は中国の指導者たちの思考に対する疑問を誘うものだ。 中国指導部の世界観や国内の反体制派に対する見解が変わったのだろうか? それともクリントン氏やその他多くの人が感じ取った「力」は結局のところ、中国とい
ある若い米軍女性兵士が、アフガニスタンへの赴任当日、基地に姿を現さなかった。軍隊で配属拒否は重い罪になる。翌日、彼女は軍警察によって逮捕された。 イラクやアフガニスタンへの赴任を苦に、逃亡したり自殺したりする兵士が増えている。しかし、この若い女性兵士のケースは特殊だった。 子供を抱きながら途方に暮れた女性兵士 アレクシス・ハッチンソン特殊技官(21)は、事件当初、生後11カ月の男の子を持つシングルマザー兵士だった。 彼女は2009年11月5日に、所属する部隊と一緒にアフガニスタンに発つことが決まっていた。10月中旬、ハッチンソンはカリフォルニア州に住む実母に子供を預け、出発の準備を始める。 しかしその1週間後、実母が根を上げ、やはり長期的に子供を預かることができないと連絡してくる。実母は、自分の母親と、障害を持つ娘の介護で、すでに手一杯の状況だったのだ。 ハッチンソンは上司に、赴任中に子供
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