彼は無表情だった 「孤族の国」男たち―52010年12月30日22時52分 印刷 ソーシャルブックマーク 街宣の様子を撮影し、ネット上に投稿してきた男性=兵庫県内、仙波理撮影 中高生らが襲われた現場を警察庁の安藤隆春長官が視察した。長官が記者らに囲まれる様子を若い女性が携帯電話で撮影していた=27日、茨城県取手市、仙波理撮影 休み時間は、いつもひとりでいた。本を読むでもなく、携帯電話をいじるでもない。休憩室を出て、日当たりがいい場所に、ただ座っていた。 茨城県つくばみらい市の工場に勤務する男性(44)は、昨年9月まで部下だった期間契約社員のそんな姿を、よくおぼえている。 彼は、反物状のフィルムを梱包(こんぽう)し、ラベルを貼り付ける仕事をしていた。仕事は丁寧で、中高年の同僚7人と一緒に黙々と作業を続けていた。 口数は少ないが、声をかけると丁寧に受け答えをする。女性たちが「お菓子、食べようよ