福井県福井市の書店「Super KaBoS新二の宮店」に、岩波書店の書籍約3万冊を集めた特設コーナーができた。8月30日に約60年の歴史に幕を下ろした勝木書店福井駅前本店の倉庫にあった在庫を受け継ぎ陳列。これだけの数が店頭にそろうのは全国でも珍しいという。岩波書店では品切れになっている本や旧版もあり、全国の本好きから注目を集めそうだ。 東京・神保町の小さな古書店として1913年に創業し、100年以上の歴史を持つ岩波書店。国内外の古典文学作品や学術書を幅広く収める岩波文庫や、「新書」と呼ばれる出版形態の始祖となった岩波新書、「広辞苑」などで日本の「知」を紡いできた出版社の一つだ。 多くの出版社は書店が仕入れた本を返品できる委託販売制を採用しているが、岩波書店は返品不可の買い切り制を採用。売り場面積の小さな書店は扱えないことが多い。福井駅前本店は、地元に根を張る老舗らしく岩波書店の本を充実。読