引用している腰の要求に関する箇所(84頁)では、柳生流と肥田式に言及して、臍だけでなくその反対側にも気力を充実させる必要を説いている一段なのだが、「尾てい骨のへんから臍のうしろに当たるへんを伸ばして前につき出すようにし、同時に肛門の筋肉をしめるという」行為のうち、やはり「前につき出す」というのが分からない。結局腰を反らせてしまうということなのだろうか。尾てい骨に力を入れ、肛門をしめながら、同時に腰を反らせることは難しいのではないだろうか。やはり骨盤を前に回すように腰を伸ばした方がやりやすいと思うのだが。