■ 小泉純一元郎総理が引退を表明した。 雪斎は、今でも、小泉「構造改革」路線の熱烈な支持者である。小泉「構造改革」路線の核は、「国家に依存し、寄生する精神」を退場させることにあった。そうしたことを説明するのに、「市場経済原理主義」云々という話は、意味はない。福沢諭吉が説いた「一身独立して一国独立す」の大義に忠実であったのが、小泉「構造改革」路線の性格である。雪斎は、「他人に依存する(させる)福祉」批判を言論の出発点にしていたので、その点では「独立自尊」教徒とはいえるかもしれない。小泉純一郎という政治家は、そうした雪斎の信条には適合していたのである。 ところで、民主党の政治標語は、「国民の生活が第一」である。だが、雪斎は、「国民の『生活』が第一」というのは、本来は誤りであると思っている。語られるべきは、「国民の多様な『活動』が第一」なのではないか。人々は、自分の「活動」の機会を生かせればこそ