何気ない会話がいつの間にか記録され、それが自分に不利な材料として使われる――。いま巷では、ICレコーダーで会話や物音を録音し、それを“武器”として使う「録音族」が急増している。もはや「口が滑った」では済まされなくなった実態はどうなっているのか。 都内在住の30代男性は、セクハラを認定され退職を余儀なくされた。 「若くて可愛い女性のバイトに一目惚れしてしまったんです。人懐っこいから、僕に好意があると勘違いして、遅番で2人きりになったような時には『肩でも揉んであげるよ』なんてスキンシップしていた。 そうしたらある日、“これまでのセクハラ発言を録音した”といってレコーダーを突きつけられたんです。もう真っ青ですよ。職場にはいられなくなり、辞表を出しました」 かように現代社会は「録音」の脅威にさらされている。本来は会議などに使われるICレコーダーを、トラブル回避など“自己防衛”のためだけでなく、相手
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