今,がん領域では,抗PD-1抗体,抗PD-L1抗体,抗CTLA-4抗体などの免疫チェックポイント阻害薬が注目されている。日本ではその中の1つ,抗PD-1抗体の「ニボルマブ」(オプジーボ®,MEMO)が2014年に「根治切除不能な悪性黒色腫」に対して承認され,2015年12月には「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」へ適応拡大された。従来の抗がん薬と異なる新しい作用機序を持つ同薬は,今後他のがん種にも適応が広がると予想され,大きな期待が寄せられている。しかし,國頭氏は,この免疫チェックポイント阻害薬の登場によって医療,それどころか国そのものの存続が脅かされると指摘する。一体,どこにその危険性があるというのだろうか。氏は,「すでに手遅れ」と語るが――。 ――まず,2015年に非小細胞肺がんへ適応拡大された免疫チェックポイント阻害薬ニボルマブが,どのような効果を持つ薬剤かを教えてください。 國
がん治療の新たな潮流となった免疫チェックポイント阻害薬。その作用機序からさまざまながん種で効果が期待されるだけに、多くの開発プログラムが進行しています。日本国内での最新の開発状況を整理しました。 「CTLA-4」「PD-1」「PD-L1」9品目が開発中 免疫チェックポイント阻害薬は、免疫細胞の働きを抑制する「免疫チェックポイント」を標的としたがん治療薬です。免疫チェックポイントにはいくつかの種類がありますが、国内では▽PD-1▽PD-L1▽CTLA-4――の3つ免疫チェックポイントをターゲットとした薬剤が承認されています。 PD-1は免疫細胞の表面にあり、がん細胞表面のPD-L1と結合するとがん細胞に対する攻撃にブレーキがかかります。CTLA-4は免疫細胞の表面にある免疫チェックポイント分子で、これに抗原提示細胞のB7(CD80/CD86)が結合するとがん細胞に対する攻撃力が弱まります。免
「オプジーボ」の独壇場だった免疫チェックポイント阻害薬の市場。きょう2月15日、競合となる「キイトルーダ」が発売され、競争の火ぶたが切られました。 注目された薬価は同額。主戦場となる非小細胞肺がんでは、キイトルーダがファーストラインにも使える一方、投与患者はPD-L1陽性に限定。対するオプジーボは、化学療法後の患者にしか使えないものの、PD-L1の発現率に関わらず使うことができます。 オプジーボが先行の利を生かすのか、キイトルーダが追い上げるのか。両剤の違いから、競争の行方を展望します。 年間1427万円…注目の薬価 1日当たりで同額に 小野薬品工業の「オプジーボ」に、いよいよ競合品の登場です。きょう2月15日、オプジーボと同じ抗PD-1抗体の「キイトルーダ」(MSD)が発売され、競争の幕が上がりました。 「キイトルーダ」は昨年9月、悪性黒色腫の適応で承認を取得。本来なら昨年11月に薬価収
ドラマ出演中の死え、まさか…さっきドラマで見たのに… 最近はまっているドラマ「やすらぎの郷」の予告編で、翌日に野際陽子さん演じる井深凉子が出ることを知ったその日(2017年6月15日)、野際さんの訃報が飛びこんできた。 81歳。肺腺がんが原因だったという。 ドラマの中ではランニングをするなど、健康的なイメージで、病気の影を感じさせなかった。それだけに耳を疑った。 心よりご冥福をお祈りする。 報道によれば、数年前肺腺がんで肺の摘出手術を受けたものの、昨年再発していたという。 肺腺がんとは?厚生労働省の人口動態統計によれば、2015年に気管支及び肺の悪性新生物(がん)で亡くなった人は、男性53185人、女性21159人の計74378人。がんによる死亡の原因の第一位を占める。 肺がんはいくつかの種類に分けられるが、肺腺がんの割合は高い。 わが国で最も発生頻度が高い組織型である腺がんは、男性の肺が
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