特定の食物について、「がん予防に効く」とか「食べるとがんになりやすい」とかいった情報が、次から次へと押し寄せてくる。同じ食べ物なのに、耳を傾ける意見、または読む情報によって、がんの予防になるとされたり、がんの原因になるとされたりする場合さえあるようだ。適切な情報に基づいて食べ物を選択することは難しいのが現状だ。 ただ、ブロッコリーやそれと同じ科に属する野菜には、一部のがんの発生リスクを低減させる効果があることは広く認識されている。権威ある科学誌『サイエンス』に2019年5月に掲載された論文では、ブロッコリーに含まれる成分には、がんを予防する可能性、ならびに特定の種類のがん治療に役立つ可能性があることが示された。ハーバード大学医学大学院(Harvard Medical School)の研究者たちによる研究だ。 研究を率いたピエール・パオロ・パンドルフィ(Pier Paolo Pandolfi
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