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ブックマーク / cruel.org (4)

  • ダイアモンド『銃、病原菌、鉄』2005年版追加章について

    ダイアモンド『銃、病原菌、鉄』2005年版追加章 ジャレド・ダイアモンド著、山形浩生訳 目次 日人とは何者だろう? 2003年版エピローグ 訳者コメント 概要 日人の起原については、議論がわかれる。遺伝的な証拠と言語学的な証拠が一致しないのが大きな難点だし、また縄文の狩猟採集社会がちょっと特殊で、やたらに長く続いたことも理由。だが、その展開もおそらく『銃、病原菌、鉄』の環境要因重視でかなり説明ができそうだ。日人の特殊性は、日があまりに地理・気候的に恵まれすぎていたこと。定住した狩猟採集社会でかなりの豊かさを実現できてしまい、初期のヘナチョコ農業などとても太刀打ちできなかった。それが BC400 あたり、中国や朝鮮半島で農業が格的な優位性を獲得した時点で、朝鮮半島から人が稲作などの技術とともに渡来した。その人々やその子孫が縄文人(後のアイヌ)を駆逐して弥生文化をつくり、古墳文化へと

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    noreply 2024/02/07
  • 山形浩生 - Keynes "General Theory" Digest ケインズ『雇用と利子とお金の一般理論』要約

    ケインズ『雇用と利子とお金の一般理論』要約 by 山形浩生 (with Special TNX to 能登麻実子氏……の2ちゃんねるに巣くうキモヲタファンども諸賢) 能書き これは、John Maynard Keynes The General Theory of Employment, Interst, and Money (1936) の要約版だ。邦題は今まで『雇用、利子および貨幣の一般理論』(東洋経済、岩波文庫)だったものだが、「money」ということばを「貨幣」と訳すのが嫌いなのと、いろんなものを羅列する場合の and の使い方を直訳するのが嫌いなので、この邦題にしてある。テキストとしては 1953 年刊の HBJ 版を使っている。 要約といっても、勝手なつまみいじゃない。原書に登場するすべての段落 (ただし6章、14章、19章それぞれのおまけは除く) を、番号をふってまとめてあ

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    noreply 2012/01/06
  • CUT 2001/01 Book Review

    記憶のハッシュ関数に作用する小説。 (『CUT』2001 年 2 月) 山形浩生 記憶っていうのは変なものだ。たった一言、ほんのちょっとしたきっかけが、もっと大きな思い出の全体像をよびさましたりする。わずかなきっかけが、自分がなにかを記憶していたという記憶を回復させる。メロディー。一言。名前。そんなものが、思い出せかかっているのに形にならなくて、頭の中がかゆいような、そんなもどかしい思いをしたことがあるだろう。そこまですら到達せず、なにか漠然とした雰囲気だけが後頭部にじんわりよみがえってくるような、そんな記憶の断片もある。コンピュータでは、データに対して演算(たとえばハッシュ関数)をして、その結果を別に保存しておく。そしてあとから送られてきたデータに同じ計算をしてみて、同じ結果が出るかどうか照合することで、データが正しいか調べる。ある脳学者は記憶にもハッシュ関数があるはずだという。だってな

  • ポール・オースターインタビュー for GQ Japan by 山形浩生

    Paul Auster インタビュー (『GQ Japan』1996 年春) 山形浩生 (その時の録音カセットが出てきたので mp3 にした。wmp版 と RealAudio。全部で 50 分くらい(あと wmp版が firefox ではうまくいかん)。) ポール・オースターの仕事場は、ニューヨークはブルックリンのパーク・スロープと呼ばれる一帯にある。落ち着いた静かな近隣で、煉瓦造のアパート群がならぶ感じはちょっとスノッブなボストンを思わせる。実際、文化的にも非常に由緒正しい場所で、レズビアン・コミュニティが独自の文化圏を形成しているのがこのあたり。かつてグリニッジ・ビレッジにゲイ・コミュニティが成立し、新しい文化を華開かせたように 有名どころではアンドレア・「すべて男が悪いんじゃ!」・ドウォーキンもこの近辺の住人だし、あまり有名でないところでは、拙訳『ニグロフォビア』が最近刊行されたダリ

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