ブックマーク / dain.cocolog-nifty.com (3)

  • 人類の歴史とは、ホモセクシャルの歴史である『【図説】ホモセクシャルの世界史』

    読書の魅力は、「世界がそれまでと違って見える」である。世界が変わったのではなく、新しい目を得たのだ。いま見えている世界が唯一絶対だと思いたいなら、は要らない。 なかでも「スゴ」は、読前読後で自分をアップデートするものだ。それまでの常識や固定観念を破壊するだけでなく、意識すらしていなかった部分を認識の明るみに引きずり出してくれる。書は、わたしの中の飼い慣らされた部分を引きずり出してくれたという意味でスゴい(ただし、これをどう扱うかはわたしの問題である)。単にホモをいっぱい集めただと思い、興味位で手を出したら、返り討ちに遭ったようなもの。自分がどんだけステレオタイプでホモを見てきたかを思い知った。 書は、古今東西における男どうしの性愛をまとめたものである。豊富な図版と大量の文献を元に、その美学、愛、官能、技法、因縁、そして運命を、微に入り細を穿ち、精力的に渉猟してゆく。大まかな時系

    人類の歴史とは、ホモセクシャルの歴史である『【図説】ホモセクシャルの世界史』
  • なぜヒトはおっぱいが好きなのか?『おっぱいの科学』

    おっぱいの最前線が、ここにある。 「いいえ、僕は尻派です」と嘯く人も、ちょっと付き合ってほしい。わたしだってオシリストだ[証拠]。だが、「なぜおっぱいなのか」について深く掘り下げた書を読めば、女性の胸について認識を新たにするだろう。これは、【全年齢推奨】『ヴァギナ』と同じである。持ってはないが、知ってるつもりのあそこについて、いかに自分が無知であることを思い知らされるから。 大きなテーマは乳がんであるが、それだけではない。「なぜヒトの女性がおっぱいをもつようになったか」から始まって、哺乳の進化、乳房の構造と働きが解説される。そして、乳房の究極の“不自然史”ともいうべき豊乳手術の現状が体当たりでレポートされ、「母乳 vs 粉ミルク」論争の科学的決着、化学物質による母乳汚染について語られる。著者は二児の母のサイエンスライターで、ジャーナリストとしての冷めた目と、当事者としての熱い目の両方で、

    なぜヒトはおっぱいが好きなのか?『おっぱいの科学』
    noreru
    noreru 2013/10/18
    この本って別に新しくないよね?
  • 数学が生物学を変える『数学で生命の謎を解く』

    数学の生物学への応用、かなりの歯応え。 テーマというか問題意識はこうだ―――「20世紀における数学の推進力が物理学だとしたら、21世紀のそれは生物学となるだろう」 最初は入りやすい。コッホの顕微鏡やメンデルの遺伝から始まり、ダーウィン、DNAをさらりとおさらいした後、倍率を拡大し、時計を早送りする。分子レベルのDNAの振る舞いや、ヒトゲノム計画、ウイルスの構造、細胞の構成、ウイルスの形や行動、および生態系の相互作用まで深堀りする。 書の構造は、生物学の歴史をトレースするようだ。はじめ、生物学は植物や動物に関する学問だった。次に細胞に関する学問となり、現在では、複雑な分子に関する学問となっている。生命の謎に関する科学的思考の変化に合わせ、書は日常の人間のレベルからはじめ、生物の微細な構造にどんどん細かく焦点を合わせていき、最終的に「生命の分子」であるDNAにたどりつく。 ユニークなことに

    数学が生物学を変える『数学で生命の謎を解く』
    noreru
    noreru 2012/11/22
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