東日本大震災から11年が経つが、甚大な津波被害を受けた東北地方沿岸部の主要産業である水産業と地域の苦労は今も続く。行政や金融機関の支援を受けて再建した会社も売り上げがなかなか戻らず、せっかく設備投資をしたものの資金繰りに苦労するケースが少なくない。そこに、コロナ禍や魚介類の不漁が追い打ちをかける──。そんななかで、震災から復興した石巻の水産加工会社と、東北を地盤とし「東北を盛り上げること」をミッションとするご当地アイドルグループのコラボが誕生した。地元企業とご当地アイドルの組み合わせから、地域振興の新しい在り方、新しいコミュニティのつくり方を探る。 今年(2022年)3月11日をもって、東日本大震災の発生からちょうど11年が経過した。被災エリアの主力産業の一つは水産業だが、状況はまだ厳しい。 現地の水産業を調べると、よく話題に上るのは資金繰りの苦労である。震災後、行政や金融機関に支援されて