取材に応じる東京都足立区議会議員の白石正輝氏=足立区役所で2020年10月6日午後0時25分、藤沢美由紀撮影 「L(レズビアン)だってG(ゲイ)だって法律で守られているという話になれば足立区は滅んでしまう」。当選11回のベテラン自民党議員の同性愛者への発言が批判を浴びている。発言の主は東京都足立区議会の自民党議員の白石正輝氏(78)だ。何を考えているのか。足立区議会の自民党控室で本人を直撃した。【藤沢美由紀/統合デジタル取材センター】

憲政史上最長を記録した安倍晋三政権。憲法改正に強くこだわり「タカ派」とされた安倍前首相だが、数々のスキャンダルを抱えても一定以上の支持率を維持した。「反安倍政権」の声は、なぜ広がらなかったのか。菅義偉政権に、野党や社会運動は、どう向き合うべきなのか。反貧困運動などで知られる作家の雨宮処凛さんに聞いた。【聞き手・鈴木英生】 「反安倍政治」のかけ声は「麻薬みたいなものだった」 ――安倍政権ほど、首相個人が批判する側の「的」、支持する側のシンボルになった政権は、戦後ないように思います。 ◆振り返ってみると、自戒も込めて、「反安倍政治」のかけ声は、「麻薬みたいなものだったのでは」と思うんです。もちろ…
社会調査研究センターと毎日新聞が8日に実施した全国世論調査では、携帯ショートメール調査の回答者730人を対象に「安倍晋三首相の辞任表明と自民党総裁選について、あなたのご意見を自由にお書きください」との問いを設けた。 何らかの回答を書き込んだのは452人。首相の功績をたたえて辞任を惜しむ意見が並んだ一方で、政権不祥事の解明に背を向けたまま退く無責任さをなじる意見も多数あり、長期政権のもとで生まれた「親安倍」と「反安倍」の民意の分断がくっきりと表れた。 総裁選に対しては党員投票の実施を求める意見が目立ち、首相を国民が直接選ぶ首相公選制の主張…
香港国家安全維持法(国安法)違反容疑で8月、逮捕(その後保釈)された民主活動家、周庭(英語名アグネス・チョウ)さん(23)。ツイッターでは「#FreeAgnes」のハッシュタグを付けて逮捕に抗議する書き込みが数多く寄せられる一方で、日本のメディアが周さんを「民主の女神」と報じたことに「違和感がある」との声が相次いだ。確かに記者ももやもやしていた。「女神」の何が問題なのか、改めて考えた。【牧野宏美/統合デジタル取材センター】 「民主の女神」報道に違和感の声 8月10日の逮捕に関する報道では、大半の新聞やテレビが周さんを「民主の女神」と表現していた。 例えば、「『民主の女神』周庭氏逮捕か」(8月10日、朝日新聞デジタルの見出し)▽「香港“民主の女神”逮捕の衝撃」(NHK「ニュース7」ホームページの番組内容紹介)。 毎日新聞はどうかと思って調べたところ、逮捕の一報や見出しにその言葉はなかったが、
欧州連合(EU)の地球観測プログラム「コペルニクス」の衛星センチネル3が捉えた台風10号の目=コペルニクスのウェブサイトより 台風が近づいた九州では各地のホテルに避難者が殺到している。頑丈なホテルの方が安心という人や、新型コロナウイルスの感染予防で避難所を回避する人が多いようだ。 市内を流れる大淀川の氾濫の恐れがある宮崎市では、5日段階で市内のホテルがほぼ満室になった。妻文子さん(81)とともに近くのホテルに避難した三森猛さん(81)は「氾濫の可能性を聞いて命の危険を感じ、4日夜に予約した。生まれも育ちも宮崎市だが避難するのは初めて。避難所はコロナの危険もあるから、ホテルにした」と語った。 同市の…
米共和党のドナルド・トランプ大統領(74)が戦死した米兵を「負け犬」と侮辱し、体の一部を失った傷病退役軍人の姿を「誰も見たくない」として軍事パレードに招待しないよう部下に指示していたとの報道が、米国内で波紋を呼んでいる。トランプ氏は4日の記者会見で「完全な虚報だ」と強く否定したが、事実なら軍最高司令官としての資質が疑問視されかねず、退役軍人らの抗議活動が広がっている。民主党は11月の大統領選で争点化する構えだ。 米誌アトランティックは3日、複数の関係者の話として、トランプ氏が2018年11月の訪仏時に、第一次大戦で戦死した米兵約1800人が埋葬された墓地への訪問予定を「大勢の負け犬が埋まる場所になぜ行く必要があるのか」と言ってキャンセルしたと報道した。 また同年に首都ワシントンで軍事パレードを計画した際、戦闘で体の一部を失ったりやけどを負ったりした軍人を「観客は見たくない」と語ったと伝えた
ロヒンギャ難民支援のクラウドファンディングサイトのページを見る鈴木聡真さん(左から2人目)ら=群馬県太田市で2020年9月2日午後5時25分、妹尾直道撮影 バングラデシュの難民キャンプに暮らす隣国ミャンマーの少数派イスラム教徒「ロヒンギャ」の子どもたちを支援しようと、群馬県の小学生4人がインターネット上で寄付を募るクラウドファンディング(CF)を8月下旬に始めた。目標額は2カ月で10万円だったが、開始1週間ほどで200万円に到達し、支援の輪が広がっている。 CFを始めたのは、ぐんま国際アカデミー初等部(太田市)6年の鈴木聡真さん(12)と妹で4年の杏さん(9)=館林市、4年の一寸木(ちょっき)大喜さん(10)と弟で2年の悠喜さん(7)=太田市=の4人。 今年4月、聡真さんが新型コロナウイルス感染拡大に伴う休校中に出された課題で、さまざまなニュースを調べていた際、初めてロヒンギャについて知り
「コロナで困ってるネカフェ(ネットカフェ)難民の子、力になるよ」などと家出少女らに無料の宿泊先の提供を呼びかける投稿が4月に急増していたことが愛知県警と文教大情報学部(神奈川県茅ケ崎市)の調査で判明した。投稿は都市部を中心に全国に広がっており、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う休業要請を受け、ネットカフェやカラオケ店などが休業したことが原因とみられる。 警察が警告「誘拐の可能性」 県警によると、「お金がなくて泊まる所ない子、いましたらご連絡ください」などと家出少女らを自宅などに無料宿泊させる人が、ツイッター上で「神」と呼ばれているという。呼び…
「奈良のシカの密猟」をテーマとした本紙奈良版の記事を手に、当時を振り返る藤田喜久さん=奈良市高畑町で2020年8月27日午前11時49分、加藤佑輔撮影 古来、神の使いとして大切にされてきた国の天然記念物「奈良のシカ」。若草山を背景に、奈良公園でのんびりと草をはむ姿は「平和」の象徴そのものだが、戦中・戦後には食糧難から密猟され、一時絶滅の危機に陥ったことがある。「飢えは人を変える」。奈良市の元小学校教諭、藤田喜久(よしひさ)さん(89)が、タブーを犯して「神鹿(しんろく)」に手を出さざるを得なかった当時の状況を初めて語った。 「神鹿」の歴史は奈良時代から 奈良のシカの歴史は奈良時代にさかのぼる。平城京を守るため創建された春日大社に、鹿島神宮(茨城県鹿嶋市)の祭神「武甕槌命(たけみかづちのみこと)」を招いたところ白いシカに乗っていたと伝わる。以降「神鹿」として保護の対象とされてきたが、戦前に公
欧州連合(EU)と日本、ロシア、米国、韓国、中国、インドが共同で開発を進める国際熱核融合実験炉「ITER(イーター)」の組み立て作業がフランス南部サンポールレデュランスで始まった。核融合炉は「地上につくる太陽」と形容され、無尽蔵のエネルギーを生み出す可能性がある。だが技術的な課題が多く、実現までのハードルは高い。人類は「夢の炉」を手にすることができるのか。 「今日は歴史的な瞬間。技術革新の積み重ねで、この瞬間を迎えられることを感謝したい」 現地で7月28日に開かれた組み立て開始を祝う式典で、運営主体であるITER機構のベルナール・ビゴ機構長は感慨深げに語った。式典の様子はネットで中継され、日本の研究者らも東京都内で見守った。 核融合は太陽内部で起きている現象で、原子核同士が衝突、融合し、巨大なエネルギーを生み出す。核融合炉では重水素とトリチウムを燃料にするが、いずれも地上で豊富に得られるた
新型コロナウイルスの感染拡大は「お盆」の風景を一変させた。青森県では、東京から帰省した人を迎えた家の前に「さっさと帰って」と書かれた中傷ビラが置かれた。営業する店に嫌がらせをする「自粛警察」、マスクを着けない人をとがめる「マスク警察」に続く、「帰省警察」なる言葉も登場。一方で、「コロナは風邪だ」とマスクを着けずに訴える「クラスターフェス」の一団が出現した。なぜ「極端」から「極端」へ走る人がいるのか。社会の病理を鋭く洞察する作家の中村文則さん(42)と考えた。 「日本を覆う不吉な空気がこの国をどんどん悪くしていると思ってきましたが、コロナが悪化のスピードを加速させたと感じます。ずっと進んでいた差別の感覚は増大し、人々は互いに攻撃し合う。『帰省警察』も感染者へのバッシングも、そうしたギスギスした社会を象徴していると思います」
大島理森衆院議長(中央)に臨時国会召集要求書を手渡す立憲民主党の安住淳国対委員長(同右)ら=国会内で2020年7月31日午前10時、竹内幹撮影 毎日新聞と社会調査研究センターが8月22日に実施した全国世論調査では、携帯ショートメール調査の回答者735人を対象に「野党に対するあなたのご意見を自由にお書きください」との問いを設けた。 何らかの回答を書き込んだのは529人。「与党の揚げ足取りばかり」「批判するだけで対案を示さない」といった趣旨のコメントが並ぶ。立憲民主党と国民民主党が合流して結成する新党への期待感を示した人は少なく、旧民主党政権の失敗とその後の離合集散が日本国民に残した野党不信の根深さを物語る。 そうした中でも「安倍1強」に対抗できる健全な野党の必要性を訴える切実な声も数多くあった。与野党を問わず国政に責任を負う方たちにぜひとも読ん…
原作者が強制わいせつ容疑で逮捕されたのを受けて、作画の宇佐崎しろさんが24日、「アクタージュ読者の皆様へ」の題でツイッターでコメントを発表した 路上で女性にわいせつな行為をしたとして「週刊少年ジャンプ」(集英社)連載中の人気マンガ「アクタージュ act―age」の原作者が強制わいせつ容疑で今月8日に逮捕されたのを受けて、作画の宇佐崎しろさんが24日、「アクタージュ読者の皆様へ」と題してツイッターでコメントを発表した。 宇佐崎さんは、被害者とその家族へのお見舞いとともに、編集部の連載終了などの対応を受け入れると明らかにした。さらに、被害者の心のケアがなさ…
世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は21日の記者会見で、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)について「2年以内」で収束が可能との見通しを示した。 テドロス氏は、1918年から世界で大流行したインフルエンザの「スペイン風邪」が収束までに約2年かかったとしたうえで、「当時に比べて現在…
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