【AFP=時事】ロシアの北極圏にある都市ノリリスク(Norilsk)で燃料油が流出し、河川を広範囲に汚染した事故についてロシア当局は5日、永久凍土が融解したことが原因だとし、同じように脆弱(ぜいじゃく)な地域に立てられているインフラ施設の点検を指示した。 【関連写真8枚】軽油が流出したノリリスク近郊の川を捉えた航空写真 永久凍土の融解は人々の健康と自然環境を脅かす「時限爆弾」であり、地球温暖化を加速させる恐れがある。 事故は5月29日に発生。ロシアの金属大手ノリリスク・ニッケル(Norilsk Nickel)が子会社を通じて所有する火力発電所の燃料タンクが倒壊し、軽油2万1000トンが流出した。 ■永久凍土とは 永久凍土は主に北半球に分布しており、北半球の露出した陸地の約4分の1の面積を占めている。概して数万~数千年前に形成されたもので、米アラスカ、カナダ、ロシアをまたぐ北極圏と北方林地帯